カテゴリー
佛の敎へ【ほとけのをしへ】(佛敎)

観音経(かんのんきょう)14

【キーワード】

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●原文
稱觀世音菩薩名者
しょう かん ぜ おん ぼ さつ みょう しゃ
[ 称観世音菩薩名者
しょう かん ぜ おん ぼ さつ みょう しゃ ]

●書き下し文
觀世音菩薩の名を稱せば、
かんぜおんぼさつ の な を しょうせ ば
[ 観世音菩薩の名を称せば、
かんぜおんぼさつ の な を しょうせ ば ]

●訳
観世音菩薩の名を称(とな)えたならば、

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●解説
・觀(部首)・・・

みる
・觀(読み)・・・
カン
み(る),み(せる),しめ(す)
・觀(意味)・・・
① 観(み)る。よく見る。細かく見る。注意して見る。
例:観心(かんじん),観測(かんそく)
② 観(み)せる。 観(しめ)す。人々に見せる。
例:観艦式
・觀(漢字の成り立ち)・・・
左側は、「目の周囲が赤く、目が大きい、飾(かざ)り羽根(ばね)のある鸛(こうのとり)」の象形。
古代、この鳥を使って占い(鳥の動きを類型化した鳥占い)をしていた。鳥の動きをよく見て占っていたため、「よく見る」を意味に持つ漢字の一部分に採用された。
・觀(漢字の成り立ち)・・・
「鳥」の象形 +
「目」の象形 +
「人」の象形
→ 「よく見る」
→ 「よく見る」という意味を本質に持つ漢字「觀」の成立。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

≪参考文献≫
・坂本幸男 (翻訳), 岩本裕 (翻訳) (1976)『法華経』岩波書店
・鎌田茂雄 (1991)『観音経講話』講談社
・白川静 (2003)『常用字解』平凡社
・『もりの学校』

(アクセス日:2017/5/29)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

孫子(そんし)19

【キーフレーズ】
ふりをする

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

●原文
用而示之不用
ヨウ ジ ジ シ フ ヨウ

●書き下し文 1
用なるも之に不用を示し、
ようなる も これ に ふよう を しめし

●書き下し文 2
用にして之に不用を示し、
よう にして これ に ふよう を しめし

●訳 1
役に立つのに、役に立たないように見せかけたり、

●訳 2
用立てられるのに、用立てられないふりをしたり、

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

●言葉の意味
・用(部首)・・・

もちいる
・用(読み)・・・
ヨウ
もち(いる),はたら(き)
・用(意味)・・・
用いることができる。使える。役立たせることができる。用立てられる。
・「用」の漢字の成り立ち・・・
二つ以上の漢字の形(または意味)を会わせて作られた漢字を会意文字という。
「用」は二つの「形」を「会」わせて作られた漢字だから「会形文字」といえるが、一般的には会意文字と呼ばれる。
棒で板に穴を開ける様(さま)を描いた。
「卜」の形に近い棒で「中」の形に近い板に穴を開ける様を描いた。
→ その棒を板を開ける道具として使う(用いる)ことができる。
→(「用」の意味) 用(もち)いることができる。使える。役立たせることができる。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

万葉集 天海に雲の波立ち

【キーフレーズ】
天(あま)と海(あま)

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
柿本人麻呂
(かきのもと の ひとまろ)

萬葉集 巻7 1068

●原文
天海丹 雲之波立 月船
星之林丹 榜隠所見

●訓読
天海に 雲の波立ち 月の船
星の林に 榜ぎ隠る見ゆ

●仮名
あまうみに くものなみたち つきのふね
ほしのはやしに こぎかくるみゆ

●訳
海に波が立ち、船が隠れるように、天(あま)に雲が立ち込め、月が星の中を漂い、隠れてしまった。

●感想
美しい歌。

●時代背景
安倍晴明の先祖である阿倍御主人(あべ の みうし)(キトラ古墳埋葬者)が天文学者として天武天皇に重用されていた時代。
阿倍御主人はかぐや姫に登場。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●「あま」の語源
水溜(た)まり。
「あむ(合む)」([意味] 合う,集まる,溜まる)が名詞に変化。

●「あ」に音に込められている意(こころ)1
「上へ上へと上がっていく様(さま)」
例:天(あま)

●「あ」に音に込められている意(こころ)2
「命(いのち)・物事に触(ふ)れて心が動く様(さま)」
例:有(あ)る。新(あたら)しい。

●「あ」の数霊(かずたま)
18。

●「天(あま)」の意味
① 人間には見えない世界に在(あ)る天上界。
② 天上界に在(いま)す神。
③ 天上界に在(いま)す神の命(めい)を受けて人間界を治める者。
④ 人間界に対する自然界。
⑤ 大空。

●天(あま)と海(あま)
海は「あま」と読む。
天も「あま」と読む。
『古事記』には〈 「高」の次の「天」は「あま」と読む」 〉とある。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

≪参考文献等≫
・中西進 (翻訳) (1978)『万葉集 全訳注原文付』講談社
・吉野信子 (2015)『カタカムナ 言霊の超法則』徳間書店
・前田富祺 (監修) (2005)『日本語源大辞典』小学館
・やまとことばのみちのく

(アクセス日:2017/5/28)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
佛の敎へ【ほとけのをしへ】(佛敎)

無量義経(むりょうぎきょう)21

【キーフレーズ】
真理を広める

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

無量義經德行品第一
むりょうぎきょう とくぎょうほん だいいち
[ 無量義経徳行品第一
むりょうぎきょう とくぎょうほん だいいち ]

●原文
以陀羅尼 無礙辯才
い だ ら に む げ べん ざい
[ 以陀羅尼 無碍弁才
い だ ら に む げ べん ざい ]

●書き下し文
陀羅尼、無礙辯才を以って、
だらに むげべんざい を もって
[ 陀羅尼、無礙弁才を以って、
だらに むげべんざい を もって ]

●訳
陀羅尼(だらに)や人を説得する話術によって、

●解説
・陀羅尼(だらに)・・・
梵語(ぼんご)の発音で唱える一纏(ひとまと)まりの言葉。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●原文
諸佛轉法輪 隨順能轉
しょ ぶつ てん ぽう りん ずい じゅん のう てん
[ 諸仏転法輪 随順能転
しょ ぶつ てん ぽう りん ずい じゅん のう てん ]

●書き下し文
諸佛の轉法輪、隨順して能く轉ず。
しょぶつ の てんぽうりん ずいじゅん して よく てんず
[ 諸仏の転法輪、随順して能く転ず。
しょぶつ の てんぽうりん ずいじゅん して よく てんず ]

●訳 1
法輪を転ずる諸仏に倣(なら)い、菩薩も法輪を転ずるのである。

●訳 2
諸仏は世の中に真理を広めようとする心を持っている。菩薩もその精神に倣(なら)い、真理を広めているのである。

●解説
菩薩は、その人に応じた教えを説く。
その人に応じた教えを説くのは、法華経の特徴の一つでもある。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

≪参考文献≫
・三木随法 (2002)『真訓対照 法華三部経』東方出版
・白川静 (2003)『常用字解』平凡社

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

源氏物語 若菜(わかな)17

【キーフレーズ】
気がかりな朱雀院(すざくいん)

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●原文
誰を頼む蔭にてものしたまはむとすらむと
(たれ を たのむ かげ にて ものし たまはむ と すらむ と)

●原文に漢字を付加
誰を頼む蔭にて物し給はむとすらむと

●訳
「~ 誰を頼りにしてお過ごしになるのだろう」と、

●言葉の意味
・「蔭(かげ)」・・・
「(頼みの)綱」「支え」「あて」「よりどころ」「かばってくれるもの」
・「にて」・・・
「~で」「~によって」
〔手段,方法〕の意味の格助詞。
・「ものす(物す)」・・・
「暮らす」「過ごす」
サ行変格活用。
様々な動きを表す言葉の代わりとして用いられる。
本文では、「暮らす」「過ごす」の言葉の代用として用いられている。
・「たまは(給は)」・・・
「お~になる」
補助動詞ハ行四段「給ふ」の未然形。尊敬語。作者または話者からの動作主に向けてのうやまいのこころ
ここでは、朱雀院(話者)から女三の宮(おんなさんのみや)(動作主)に向けてのうやまいのこころ

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●原文
ただこの御ことをうしろめたく思し嘆く。
(ただ この おんこと を うしろめたく おぼし なげく)

●原文に漢字を付加
ただこの御事を後ろめたく思し嘆く

●訳
(朱雀院は、)この女三の宮(おんなさんのみや)だけが気がかりで、お嘆きになられている。

●その他
・「御」のおとは、「おほみ、おほん、おん、お、み」のうち、より調しらべのおとった。
・地の文で用いられる敬語は、作者からのうやまいのこころ
会話文で用いられる敬語は、話者からのうやまいのこころ

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

≪参考文献≫
・山岸徳平(校注)(2010)『源氏物語』岩波書店

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
佛の敎へ【ほとけのをしへ】(佛敎)

現代諸学と仏法 7

【ポイント】
「法を自覚する」という目標を持って修行する

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

●本文の大意

「目標」を持って、歩行禅、座禅などの禅定修行をすること。
「目標」を持たずに、心を「からっぽ」にするだけならば、ただの「お休み」である。ただのストレス解消である。

目を半眼にして背筋を伸ばして身を不動に保つのは、「法を自覚する」という「目標」を達成するためである。
目を半眼にして背筋を伸ばして身を不動に保つことにより、煩悩が出にくくなる。
煩悩が出たり心が乱れたりすると、「目標」は達成できない。

自分の心の中の求道心を通して凡心を反省し、予(かね)て教えられていた法理を想起して仏を求める(「法を自覚する」)という目標を持って、「心を観じ」なければならない。

つまり、仏道修行とは、「反省→自覚」という行為である。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●解説

・「心を観ずる」・・・
己の心の真(まこと)の姿を観(み)る(観察する)こと。

・「心を観ずる」という行いを通して、「真(まこと)の理(ことわり)を明らかにする」(「法を自覚する」)という「目標」を達成すること。

・dharma・・・
法。法則。理(ことわり)。

・釈尊の悟りが「法」の自覚であるため、仏教においては「法」が教えの中心となる。

・妙法(みょうほう)・・・
「sat」(正しい,真の,善い)+「dharma」(法)
→「Saddharma」(真の法)
→ 妙法

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

《参考文献等》
・石田次男, 本橋雅史(1986)『現代諸学と仏法』日経企画出版局
・中村元(翻訳)(1958)『ブッダのことば―スッタニパータ』岩波書店
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/5/24)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

契沖(けいちゅう)

【キーワード】
古言(ふること)学びの祖(おや)

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●血筋
祖父は加藤清正の絶大な信頼を得ていた家臣であった。
しかし、父が浪人となったため、8人の子供は、出家か養子として家を離れた。

●1640年
摂津(大阪府尼崎市)に生まれる。俗性は下川氏。
幼い時から記憶力に優れ、5歳の時にはすでに、百人一首を諳(そら)んじていた。

●1650年(11才)
大阪今里の妙法寺に入り、出家し真言宗の僧侶となる。
妙法寺では、丯定(かいじょう)を師匠として仏教を学ぶ。
この頃、弘法大師を心の師と仰(あお)いでいた。

●1653年(13才)
高野山に入り、10年間の仏道修行をする。
仏典の研究を専(もっぱ)ら行っていた。
僧の快賢より、仏学、神道、和学(日本古典文学)を学んだ。このことが、契沖を僧侶でありながら国学の道へ進ませた大きな要因となった。
高野山で阿闍梨の位を得る。

●1662年(23才)
高野山を下(お)りて、大阪生玉の曼陀羅院の住職となる。
寺の実務を担当。寺務をこなしながら、古典研究に励む。
この頃に、下河辺長流(しもこうべ – ちょうりゅう)を知り、学問の刺激を受ける。
俗務を嫌い畿内を遍歴する。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●1666年(27才)
高野山に再び入り修行する。

●1669年(30才)
高野山を下り、高野山と縁のある辻森家(和泉国和泉郡久井村)に5年間寄宿する。
同家所蔵の仏典や漢籍に親しむ。この時の読書が、その後の研究の礎(いしずえ)となった。

●1674年(35才)
伏屋家(和泉国和泉郡万町(まんちょう)村)に寄宿する。
同家所蔵の仏典や漢籍を熟読し、梵語(サンスクリット)語の研究にも励む。

●1678年(39才)
妙法寺の住職となる。

●1681年(42才)
万葉代匠記初稿本に着手する。

●1686年(47才)
万葉代匠記初稿本を書き上げる。

●1690年(51才)
円珠庵に隠棲する。
万葉代匠記精撰本を書き上げる。

●1692年(53才)
百人一首改観抄を書き上げる。

●1693年(54才)
和字正濫従鈔(わじしょうらんしょう)を書き上げる。

●1696年(57才)
万葉集の講義を円珠庵で行う。

●1701年(62才)
円珠庵にて亡くなる。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

《参考文献等》
・久松潜一 (1989)『契沖』吉川弘文館
・小林秀雄 (1992)『本居宣長』新潮社
・『同行二人(第2部)』

(アクセス日:2017/5/23)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
佛の敎へ【ほとけのをしへ】(佛敎)

現代諸学と仏法 6

【キーワード】
持戒

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●本文
三世諸仏と仏国土との関係というものがある。

 
●解説

・三世諸仏と仏国土との関係・・・
仏国土は仏の数だけある。

・三世(さんぜ)・・・
永(とこしえ)に流れる時間を、過去・現在・未来と三つに区切ったもの。

・三世諸仏(さんぜしょぶつ)・・・
過去・現在・未来にわたって存在するすべての仏。
過去の仏、現在の仏、未来の仏、即ちすべての仏。

・仏国土(ぶっこくど)・・・
悟りを開いた仏が住む浄(きよ)らかな所。
諸仏それぞれの浄土のこと。

・仏のそれぞれの仏国土・・・
阿弥陀如来は西方極楽浄土(さいほうごくらくじょうど)。
薬師如来は東方浄瑠璃世界(とうほうじょうるりせかい)。
釈迦如来は霊山浄土(りょうぜんじょうど)。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●本文
防非止悪(戒)で自ら身口意の三業を規制することに依って、凡身凡心を外側から規制して、規制の強制力で反省させ、その反省をバネにして仏と法を求めさせ、その求道の力で仏界を自覚できるように仕向けている訳です。

 
●解説

持戒する

反省させる

仏と法を求めさせる

仏界を自覚させる

・防非止悪(ぼうひしあく)・・・
非を防ぎ悪を止めること。

・仏の定めた戒律を守ることを持戒という。
持戒は、反省自覚の具体的行為の一つである。

・身(しん)・・・
身体で行うもの。身体的活動。身体動作。

・口(く)・・・
言葉を発すること。言語活動。言語表現。

・意(い)・・・
心で物事を感じたり、考えたりすること。精神活動。精神作用。

・業(ごう)・・・
行い。行為。造作。

・身口意の三業(しんくいのさんごう)・・・
人間の一切の活動。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

《参考文献等》
・石田次男, 本橋雅史(1986)『現代諸学と仏法』日経企画出版局
・中村元(翻訳)(1958)『ブッダのことば―スッタニパータ』岩波書店
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/5/23)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
歷し史【へしふみ】(歴史)

綏靖天皇(すいぜいてんのう)

【キーフレーズ】
兄と弟

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●代
2代

●幼名(おさなな)

●諱(いみな)

●和風諡号(わふうしごう)(日本書紀)
神渟名川耳天皇
かむ ぬ な かは みみ の すめらみこと
[ 神渟名川耳天皇
かん ぬ な かわ みみ の すめらみこと ]

●漢風諡号(かんふうしごう)
綏靖天皇
すいぜいてんのう
[ 綏靖天皇
すいぜいてんのう ]

●父
神武天皇
じんむてんのう
[ 神武天皇
じんむてんのう ]

●母(日本書紀)
媛蹈鞴五十鈴媛命
ひめ た たら い すず ひめ の みこと
[ 媛蹈鞴五十鈴媛命
ひめ た たら い すず ひめ の みこと ]

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●異母兄
手研耳命
た ぎし みみ の みこと
[ 手研耳命
た ぎし みみ の みこと ]

●同母兄
神八井耳命
かむ や ゐ みみ の みこと
[ 神八井耳命
かむ や い みみ の みこと ]

●妻(日本書紀)
五十鈴依媛命
い すず より ひめ の みこと
[ 五十鈴依媛命
い すず より ひめ の みこと ]

●皇居
葛城高丘宮
かづらき の たかおか の みや

●事績など
神武天皇の崩御後、庶兄の手研耳命(たぎしみみのみこと)は、天皇の位をねらい、異母弟の神八井耳命(かんやいみみのみこと)・神渟名川耳尊(かんぬなかわみみのみこと)を殺そうと企(くわだ)てた。
しかし、二人の弟は、この陰謀を察知し、手研耳命(たぎしみみのみこと)を襲い、殺害した。
そして、神八井耳命は祭祀王(さいしおう)(神主)に、神渟名川耳尊は天皇になった。

葛城高丘宮(皇居)は、葛城一言主神社(祭神:一言主大神 = 事代主)の近辺にある。
母が事代主の娘の姉で、妻が事代主の娘の妹。
綏靖天皇は、事代主との関りの深い場所に皇居を構えた。

葛城の地には、第2代天皇から第9代天皇の時代に宮(皇居)が置かれていた。
すなわち、初期大和朝廷の中心地は葛城の地(奈良盆地南部)であった。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

神八井耳命(かむ や い みみ の みこと)の子孫が太安万侶(おお の やす ま ろ)。

 
●その他
天皇は祭祀(国体,国家形態)と統治(政体,政治形態)を分けるのが一般的だった。これは日本の国の特徴でもあり、過去現在未来へと繋(つな)がっている形態でもある。

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・竹内睦泰 (2016)『古事記の宇宙』青林堂
・井沢元彦 (1997)『逆説の日本史〈1〉古代黎明編』小学館

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ

カテゴリー
神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ)54

【キーフレーズ】
政(まつりごと)と徳

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
道軼軒-后

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
道軒后に軼(す)ぎ。

●原文 2
道軼軒后
ドウ イツ ケン コウ
[ 道軼軒后
ドウ イツ ケン コウ ]

●書き下し文 2
道は軒后に軼ぎ、
みち は けんこう に すぎ
[ 道は軒后に軼ぎ、
みち は けんこう に すぎ ]

●訳 1
天武天皇の行った政道は、黄帝に優(まさ)り、

●訳 2
その道は、黄帝を越え、

●解説
・軼(読み)・・・
イツ,(す)ぎる
・軼(意味)・・・
抜きんでる。優(すぐ)れる。優(まさ)る。
・軒后(けんこう)・・・
漢民族の始祖といわれる伝説上の皇帝。
天武天皇の時代より3000年以上前に、漢民族最初の統一国家を建設したといわれている。
姓は姫、名は軒轅(けんえん)。
軒后=軒皇。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
徳跨周-王

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
徳周王に跨(こ)えたまふ。

●原文 2
德跨周王
トク コ シュウ オウ
[ 徳跨周王
トク コ シュウ オウ ]

●書き下し文 2
德は周王に跨えたまふ。
とく は しゅうおう に こえ たまふ
[ 徳は周王に跨えたもう。
とく は しゅうおう に こえ たもう ]

●訳
徳は周王を越えている。

●解説
・周王・・・
周の文王。
仁政を行い、儒家(じゅか)の模範とされた。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/5/23)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2017/5/23)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第136回)

(アクセス日:2017/5/23)

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ