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神話【かみかたり】(神話)

狛犬~コマイヌサン

図書館で借りた『日本全国 獅子・狛犬ものがたり』という本が面白かったので、ネットも参考にしながら、「狛犬」に関する話を簡単に纏(まと)めてみました。

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< キーフレーズ >
「始」から「終」まで

 
昭和16年に、小学校の名称が、尋常小学校から国民学校に変わりました。

昭和18年印刷の国民学校国語教科書『ヨミカタ 一』は次のような言葉で始まっています。

「アカイ アカイ アサヒ アサヒ

ハト コイ コイ

コマイヌサン ア コマイヌサン ウン」

 
なぜ「コマイヌ」を教科書に取り上げたのでしょうか?

神社に置かれている狛犬は、天皇陛下と神を守護する霊獣です。

ということは、政府は、子供達に天皇陛下と日本を護る心を根付かせようとして、「コマイヌ」という言葉を教科書に入れたのだと考えられます。

昔の子供達は、神社を護っている狛犬が対となって「あ」「うん」と言っている事を習っていたんですね。

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口を「あ」と開けている角(つの)無しの狛犬。

口を「うん」と閉じている角ありの狛犬。

漢字にすると「阿吽」。

「あうん」は、サンスクリット語の「a」(最初の音)と「hum」(最後の音)の事。

「阿」は吐く息、「吽」は吸う息を表します。
そこから、2人の人物がピッタリと息が合って、気持ちが通じ合っている様(さま)を「阿吽の呼吸」と呼ぶようになりました。

最初の音「a」と最後の音「hum」。
生まれた時は「おぎゃ~」「あ~」と口を開け、死ぬ時は口を閉じる。
つまり、「a-hum」で、物事の始めから終わりまでを表しています。

また、「a」を初発の「悟りたいという思い」(菩提心 -ぼだいしん-)、「hum」をその結果としての「悟り」(涅槃 -ねはん-)とも云われています。

(補足)
日本語の50音図はサンスクリット語を基礎にしていると云われています。

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≪参考文献≫
・上杉千郷 (2008)『日本全国 獅子・狛犬ものがたり』戎光祥出版

 
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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 49

〈 キーフレーズ 〉
大海人皇子軍の勝利

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(正字体と現代字体,歴史的仮名遣いと現代仮名遣いを併記)

●原文(本居宣長『古事記伝』より)
乃放牛息馬
ナイ ハウ ギウ ソク バ
[ 乃放牛息馬
ナイ ホウ ギュウ ソク バ ]

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
乃(すなは)ち牛を放ち馬を息(いこ)へ

●書き下し文 2
乃ち、牛を放ち馬を息へて、
すなはち うし を はなち うま を いこへて
[ すなわち うし を はなち うま を いこえて ]

●書き下し文 3
乃ち、牛を放ち、馬を息め、
すなはち うし を はなち うま を やすめ
[ すなわち うし を はなち うま を やすめ ]

●書き下し文 4
乃ち、放牛、息馬し、
すなはち はうぎう そくばし
[ すなわち ほうぎゅう そくばし ]

●訳 1
牛を放ち、馬を休ませ、

●訳 2
その後、牛馬を放ち、休息させ、

●訳 3
戦(いくさ)で使った牛馬を休ませ、

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●言葉の意味
・乃(読み)・・・
ダイ,ナイ
すなは(ち),なんぢ,の
[ ダイ,ナイ
すなわ(ち),なんじ,の ]
・放(読み)・・・
ハウ
はな(つ),はふ(る)
[ ホウ
はな(つ),ほう(る)]
・牛(読み)・・・
ギウ,ゴ
うし
[ ギュウ,ゴ
うし ]
・息(読み)・・・
ソク
いき,いこ(ふ),やす(む)
[ ソク
いき,いこ(う),やす(む)]
・馬(読み)・・・
バ,マ,メ
むま
[ バ,マ,メ
うま ]

●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
・乃(すなは)ち牛を放ち馬を息(いこ)へ。
放牛息馬とは、から國の周ノ武王が紂に勝(カチ)て後に、馬を崋山の南に帰(カヘ)し、牛を桃林の野に放チて、再服(フタゝビツカ)はぬことをしらせし故事(フルコト)なり。
(意訳:
「放牛息馬」とは、唐土(もろこし)の周の武王が紂に勝利した後、馬を崋山の南に帰し、牛を桃林の野に放って、再び使用しないことを民衆に知らせた故事からきている。)

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《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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・古事記をそのまま読む

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・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第135回)

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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 48

[キーフレーズ]
気の清浄(せいじょう)

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(正字体と現代字体,歴史的仮名遣いと現代仮名遣いを併記)

●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
未移浹-辰

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
未だ浹辰を移さずして。

●原文 2
未移浹辰
ミ イ セフ シン
[ミ イ ショウ シン]

●書き下し文 2
未(いま)だ浹辰(せふしん)を移(うつ)さずして、
[未(いま)だ浹辰(しょうしん)を移(うつ)さずして、]

●訳 1
12日間も経(た)たぬうちに、

●訳 2
短期間のうちに、

●解説
・浹辰
十二支が一巡(ひとめぐ)りする十二日間。

●言葉の意味
・未(読み)・・・
ミ,ビ
いま(だ),ひつじ,ま(だ)
・移(読み)・・・

うつ(す),うつ(る)
・浹(読み)・・・
セフ[ショウ]
あまね(し),うるほ(ふ)[うるお(う)],うるほ(す)[うるお(す)],とお(る),めぐ(る)
・浹(意味)・・・
①浹(あまね)し。広く行き渡る。全体に行き渡る。
②浹(うるお)う。浹(うるお)す。水が全体に行き渡る。
③浹(とお)る。貫通する。
④浹(めぐ)る。一巡(ひとめぐ)りする。一回(ひとまわ)りする。
・辰(読み)・・・
シン
たつ,とき,ひ

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
氣-沴自-清。

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
氣沴自(おのづから)清まりぬ。

●原文 2
氣沴自淸
キ レイ ジ シャウ
[気沴自清
キ レイ ジ ショウ]

●書き下し文 2
氣沴(きれい)自(おのづか)ら淸(きよ)まりぬ。
[気沴(きれい)自(おのずか)ら清(きよ)まりぬ。]

●訳
悪い気は清められた。

●解説
・氣沴(気沴)・・・
悪い気。沴気(れいき)。

●言葉の意味
・氣(気)(読み)・・・
キ,ケ
いき
・沴(読み)・・・
レイ,ライ,テン,デン
もこ(なふ)[もこ(なう)],そこ(なふ)[そこ(なう)]
・自(読み)・・・
シ,ジ
みづか(ら)[みずか(ら)],おのづか(ら)[おのずか(ら)],よ(り)
・淸(清)(読み)・・・
セイ,シャウ[ショウ],シン
きよ(い),きよ(まる),きよ(める),さや(か),す(む)

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●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
未移浹-辰。氣-沴自-清。
・未だ浹辰を移さずして。氣沴自(おのづから)清まりぬ。
是(コ)は仇速(スミヤカ)に亡(ホロ)びて、天ノ下治まりしを云るなり。
浹辰は、子(ネ)より亥(ヰ)まで一周(ヒトメグリ)の日數【十二日】にて、其(ソ)を移(ウツ)さずとは、ほどもなくすみやかなる意なり。
沴は妖氣なり。此ノ悪(ワロ)い氣去リて、清らかになれりとなり。
さて此ノ沴ノ字、諸ノ本並(トモ)に弥と作(カケ)り、今は延佳が考ヘによりて改めつ。
(意訳:
ここは、短期間にうちに敵が敗北し、天下が治まったことを述べている。
「浹辰」は子(ね)の日から亥(ゐ)の日までの一巡(ひとめぐ)りの日数(12日間)のことで、「浹辰を移さず」とは、「程無(ほどな)く速(すみ)やかに」の意味である。
「沴」は妖気のことである。悪い気が去って、清らかになったという意味である。
「沴」が「弥」となっている写本もあるが、ここでは延佳の考証に従った。)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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・古事記をそのまま読む

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・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第134回)

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古事記(ふることふみ) 47

[キーフレーズ]
大海人皇子軍の勝利

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(現代字体と正字体,現代仮名遣いと歴史的仮名遣いを併記)

●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
絳-旗耀兵。

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
絳旗兵を耀して。

●原文 2
絳旗耀兵
カウキ ヤウヘイ
コウキ ヨウヘイ

●書き下し文 2
絳旗(かうき)兵(つはもの)を耀(かがや)かして、

●訳
赤い旗が兵士を輝かせて、

●解説
大海人皇子軍を象徴する色は赤だったことが日本書紀に記されている。

●言葉の意味(「読み」には歴史的仮名遣いも併記)
・絳(読み)・・・
コウ・カウ
あか,あか(い)
・旗(読み)・・・

はた
・耀(読み)・・・
ヨウ・ヤウ
かがや(く)
・兵(読み)・・・
ヘイ,ヒョウ
いくさ,つわもの・つはもの

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
凶-徒瓦-解

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
凶徒瓦の如く解けつ。

●原文 2
凶徒瓦解
キヨウト グワカイ
キョウト ガカイ

●書き下し文 2
凶徒(きようと・きょうと)、瓦(かはら・かわら)のごとく解(と)けぬ。

●書き下し文 3
凶徒(きようと・きょうと)、瓦解(ぐわかい・がかい)す。

●訳
近江朝は完全に崩れ去った。

●解説
・外国(唐土 – もろこし – )の文化を重んじる集団と日本の伝統文化を重んじる集団との戦い。
・「瓦解」・・・
大友皇子が完全に敗北したことを記す。

●言葉の意味(「読み」には歴史的仮名遣いも併記)
・凶(読み)・・・
キョウ
おそ(れる),わざわ(い),わる(い)
・徒(読み)・・・
ト,ズ
あだ,いたずら(に),かち,ただ,ともがら,むだ
・瓦(読み)・・・
ガ,かわら・かはら,かわらけ・かはらけ
グラム
・解(読み)・・・
カイ,ゲ
と(く),さと(る),ほぐ(れる),ほつ(れる),ほど(く),わか(る)

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●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
杖-矛擧威。猛-士烟-起。絳-旗耀兵。凶-徒瓦-解。
・杖矛威を擧て。猛士烟の如く起り。絳旗兵を耀して。凶徒瓦の如く解けつ。
上三句は御方の軍のさかりなるさま、下一句は近海(アフミ)の軍の敗れしさまなり。
(意訳:
上三句は大海人皇子軍の勢いが増しているさま、下一句は大友皇子軍が敗北したさまを記している。)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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古事記(ふることふみ) 46

[キーセンテンス]
勢いの増す大海人皇子軍

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
杖-矛擧威

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
杖矛威を擧て

●原文 2
杖矛擧威
ヂヤウバウ キョヰ

●書き下し文 2
杖矛(ぢやうばう・ぢゃうばう)威(ゐ)を擧(あ)げて

●言葉の意味(「読み」には歴史的仮名遣いも併記)
・杖(読み)・・・
ジョウ・ぢゃう・ぢやう
つえ・つゑ
・矛(読み)・・・
ム,ボウ・バウ
ほこ
・擧[挙](読み)・・・
キョ
あ(がる),あ(げる),こぞ(って),こぞ(る)
・威(読み)・・・
イ・ゐ
おど(す)
・「ゐ・ヰ」・・・
わ行い段

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
猛-士烟-起。

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
猛士烟の如く起り。

●原文 2
猛士烟起
マウシ ヱンキ

●書き下し文 2
猛士(まうし)煙起(ゑんき)し、

●書き下し文 3
猛(たけ)き士(さむらひ)烟(けぶり)ごとく起(お)こり、

●言葉の意味(「読み」には歴史的仮名遣いも併記)
・猛(読み)・・・
モウ・マウ
たけ(し)
・士(読み)・・・

さむらい・さむらひ
・烟(読み)・・・
エン・ヱン
けむ(い),けむり,けむ(る),けぶ(る),けむ
・起(読み)・・・

お(きる),お(こす),お(こる),た(つ)
・「猛士」・・・
勇猛な兵士。
・「ゑ・ヱ」・・・
わ行え段

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●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
杖-矛擧威。猛-士烟-起。
・杖矛威を擧て。猛士烟の如く起り。
御方の軍のさかりなるさまなり。
(意訳:
大海人皇子の軍が勢いを増している様子が記されている。)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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古事記(ふることふみ) 45

[キーワード]
進軍

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●原文
六師雷震
リクシ ライシン

●書き下し文
六師(りくし)雷(いかづち)のごとく震(ふる)ひ、

●解説
・六師(りくし)・・・
天子の軍。

●言葉の意味
・六(正規の読み)・・・
ロク,リク
む,むい,む(つ),むっ(つ)
・師(正規の読み)・・・

いくさ,みやこ
・雷(正規の読み)・・・
ライ
かみなり,いかずち
・震(正規の読み)・・・
シン
ふる(う),ふる(える)

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●原文
三軍電逝
サングン デンセイ

●書き下し文
三軍(さんぐん)電(いなづま)のごとく逝(ゆ)きき。

●言葉の意味
・三(正規の読み)・・・
サン
み,み(つ),みっ(つ)
・軍(正規の読み)・・・
グン,クン
いくさ,つわもの
・電(正規の読み)・・・
デン,テン
いなずま
・逝(正規の読み)・・・
セイ
い(く),ゆ(く)

●解説
・三軍・・・
諸侯の軍。

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《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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古事記(ふることふみ) 44

[キーフレーズ]
大海人皇子(おおあまのみこ)の進軍

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●原文 1
淩渡山川
リョウ ト サン セン

●原文 2(本居宣長『古事記伝』より)
淩-渡山-川

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
山川を淩渡り

●書き下し文 2
山川(さんせん)を淩渡(りょうと)し

●訳 1
山を越え川を渡り、

●訳 2
山や川をおし渡り、

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●解説 1(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
淩は歴也と註せり。
【汎海淩山(海に汎山を淩)など云り。
延佳本に凌と作(カケ)るは誤なり。】
(意訳:
「淩」は「歴也」(「経る」の意)との註がある。
【汎海淩山 <海に汎(う)かび、山を淩(りょう)す>などと言う。
延佳本の「凌」は誤りである。】)

●言葉の意味
・淩(正規の読み)・・・
リョウ
の(る)
・渡(正規の読み)・・・

わた(す),わた(る)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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(アクセス日:2017/3/6)

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《今日の言葉》
次の二つは軽視してはならない。
第一は、寛容と忍耐で接しても、人間の敵意は溶解しない。
第二は、金銭などの援助を与えても、敵対関係は好転しない。
(マキャヴェリ)

 
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竹内文書 1

[キーワード]
古代文献

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●成立年

古事記や日本書紀よりも更に古い書物。古事記の200年以上前。

 
●成立過程
外国文化の渡来により、日本古来の文化が失われるのではないかと危惧した武烈天皇が、平群真鳥(武内宿禰の孫)を神代以来の伝統を守る越中に派遣した。
そして、真鳥を皇祖皇太神宮の大宮司に就任させ、神代の記録を写筆させた。
この写筆した文献と、皇祖皇太神宮に伝わる、その他の文献を総称して竹内文書と呼ばれている。

 
●内容

天の巻、 地の巻、人の巻から成る。

神武天皇の遥(はる)か前に天皇(すめらみこと)が存在。
天上界・地上界の神を祭る役目を担当。

天浮船に乗ってスメラミコトが世界を巡幸。
それぞれの地での政治は、スメラミコトが選出した者が行っていた。

スメラミコトはヒヒイロカネ(金属のひとつ)を使って神殿を建設。
世界各国の聖人たちが参拝したと記されている。

竹内文書の原文に記された神代文字は400種類。
漢字と平仮名を除く表音文字すべての起源が、この神代文字。
古代エジプト、中東ヒッタイトの象形文字、ヘブライ文字…

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●古代ヘブライ語と日本語
シャムライ(護る者) - サムライ(もののふ)
ミガドル(高貴な方[かた]) - ミカド(帝)
マクト(王) - ミコト(尊)
ナギット(司[つかさ]) - ネギ(神職) 
ムトゥサガ(死者を閉ざす) - ミササギ(陵、墓)   
ハスカ(住所) - アスカ(飛鳥)
ミソグ(分別) - ミソギ(禊ぎ)
ヌシ(長) - ヌシ(主)
イム(ひどい) - イム(忌む)
    
●証拠   
世界各地の古代遺跡から天皇家の16菊花紋が発見された。

 
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《今日の言葉》
「明日のことを思い煩うな。明日のことは、明日自身が思い煩うであろう」
マタイによる福音書 6:34

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古事記(ふることふみ) 42

[キーフレーズ]
関ケ原

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
虎-歩於東國
コホ ヨ トウゴク

●書き下し文 1(本居宣長『古事記伝』より)
東國(とうごく)に虎の如(ごと)く歩みたまひき

●解説 1(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
人事共洽。虎-歩於東國。
人事共に洽(あま)ねくして。東國に虎の如く歩みたまひき。
道より人多(サハ)に従ひ附キ奉て、御威(ミイキホヒ)さかりになりまして、美濃ノ国に幸行(イデマシ)しことなり。
皆書紀に見ゆ。
(意訳:
多くの豪族が大海人皇子(おおあまのみこ)に付き従い、御威光(ごいこう)も盛んになられ、美濃國(みののくに)にお入りなられた。
日本書紀に記載あり。)

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●原文 2
虎步於東國

●書き下し文 2
東國(あづまのくに)に虎歩む。

●解説 2
・然「天時未臻蟬蛻於南山―人事共給虎步於東國」で、対句構造。
「天」「人」、「蝉」「虎」、「南」「東」をそれぞれ交換による同位性を持たせて、対句構造を整備させている。
・虎步・・・
日本書紀には、大海人皇子(おおあまのみこ)が出家して吉野山に移った時、「虎に翼を付けて之(これ)を放てり」とある。
天智天皇崩御の後、豪族を味方につけ、東国(関ケ原付近)に向かって進軍を開始した。
・東國・・・
この時代の「東國」というと、不破の関(岐阜県関ケ原付近)より東全部を指した。

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第133回)

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《今日の言葉》
「天の下のすべてのことには季節があり、すべてのわざには時がある」
ユダヤ教聖書

 
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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 41

[キーフレーズ]
壬申の乱

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●原文 1(本居宣長『古事記伝』より)
人事共洽

●書き下し文(本居宣長『古事記伝』より)
人事共に洽(あま)ねくして

●訳
人の勢いも、天の時も、多いに満ち、

●言葉の意味
・洽(正規の読み)・・・
コウ,あまね(し),うるお(う),うるお(す)
・洽(正規の意味)・・・
広くゆきわたっている。全体を覆(おお)っている。
うるおう。うるおす。
・天の時・・・
神々からの導きによる、戦いの開始時期の到来。

●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
人事共洽。虎-歩於東國。
人事共に洽(あま)ねくして。東國に虎の如く歩みたまひき。
道より人多(サハ)に従ひ附キ奉て、御威(ミイキホヒ)さかりになりまして、美濃ノ国に幸行(イデマシ)しことなり。
皆書紀に見ゆ。
洽ノ字、延佳本には給と作(カケ)り。それもあしからず。
(意訳:
多くの豪族が大海人皇子(おおあまのみこ)に付き従い、御威光(ごいこう)も盛んになられ、美濃國(みののくに)にお入りなられた。
日本書紀に記載あり。
延佳本では「洽」を「給」としている。それでも意味は通じる。)

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●原文 2
人事共給

●書き下し文
人事(ひとこと)共に給(そな)はり

●訳
人と事が共に備わり、

●意訳
多くの人々を味方につけ、天の時も至り、

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/3/2)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2017/3/2)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第133回)

(アクセス日:2017/3/2)

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《今日の言葉》
「才能は学ぶことで開花する」

 
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