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言の葉【ことのは】

「確定順接」2(古典文法)

●「確定順接」の「原因・理由」の訳‥‥
~ので…
~から…

 
●「確定順接」の「原因・理由」の例文 1‥‥
「京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず」
([出典]伊勢物語 九)

[訳]
京では見かけない鳥なので、皆その鳥を見ても、何という鳥だか分からない。

[意訳]
京の都では見かけない鳥なので、皆その鳥をよく知らない。

「見知る」:「見て、それとわかる」

 
●「確定順接」の「原因・理由」の例文 2‥‥

いと後ろめたければ、乳母替へてむ。
【いと うしろめたけれ ば、めのと かへ て む。】
(『枕草子』(一部改め))

[訳]
非常に先が気掛かりなので、必ず乳母を替えよう。
【ヒジョウに さき が きがかりな ので、かならず ウバ を かえ よう。】

[意訳]
この乳母では凄く不安だから、絶対に替える!
【この ウバ では すごく フアンだ から、ゼッタイに かえる!】

「て」:強意の助動詞「つ」の未然形。
「む」:意志の助動詞「む」の終止形。

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●「確定順接」の「偶然」の訳‥‥
~(する)と…
~(した)ところ…
~(した)ところたまたま…

 
●「確定順接」の「偶然」の例文‥‥

走り出づれば、地割れ裂く。
【はしり いづれ ば、つち われ さく。】
([出典]方丈記)

[訳 1]
(地震のために)外に走り出すと、地面が割れて裂ける。

[訳 2]
外に逃げ出すと、(大地震の後のために)地面が割れて裂ける。

 
≪助け物等【たすけ もの など】(参考文献等)≫
・大野晋 (1988)『日本語の文法〈古典編〉』角川書店
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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