源氏物語 若菜（わかな） 2

［キーセンテンス］
もう長くは生きられないと感じる

 
●原文
もとより篤《あつ》しくおはします《おわします》うちに、この度《たび》はもの心細《こころぼそ》く思《おぼ》し召《め》されて、

●直訳
（朱雀院《すざくいん》は、）もともと病気がちでいらせられる中で、今回は何となく心細《こころぼそ》くお思いになられて、

●意訳
（朱雀院《すざくいん》は、）もともと病気がちでいらっしゃったが、この度《たび》の御《ご》病気になられてからは、もう自分は長くはないとお感じになられて、

●言葉の意味
・朱雀院《すざくいん》・・・
光る源氏の兄。
・もとより・・・
もともと。普段から。
・篤《あつ》し・・・
病気が重い。(例：危篤《きとく》)
・もの心細《こころぼそ》し・・・
何となく心細い。
・思《おぼ》し召《め》す・・・
お思いになる。お思いあそばす。

 
≪參ね物（參考文獻）【たづね もの（サンコウ ブンケン）】≫
・林達夫ほか (1972)『世界大百科事典』平凡社
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。

 
≪今日の言葉≫
「ゆっくり歩くこと」
シェイクスピア
（イギリスの作家）
（1564～1616）
（同時代の人：
ガリレイ 1564年生まれ
伊達政宗 1567年生まれ）