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孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

強さ弱さは形なり(孫子)

●原文‥‥
強弱形也
【もとあや‥‥
キョウ ジャク ケイ ヤ】

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●書き下し‥‥
強さ弱さは形なり
【●かきくだし‥‥
つよさ よわさ は かたち なり】

 
●直譯き‥‥
軍が強くなるか弱くなるかは、形によって決まる。
【●なほ とき‥‥
グン が つよくなるか よわくなるかは、かたち に よって きまる。】

 
●意譯き‥‥
軍が強くなるか弱くなるかは、軍の態勢によって決まる。
【●こころ とき‥‥
グン が つよくなるか よわくなるかは、グン の タイセイ に よって きまる。】

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≪參ね物(參考文獻)【たづね もの(サンコウ ブンケン)】≫
・林達夫ほか (1972)『世界大百科事典』平凡社
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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孫子(そんし)22

{ キーワード }
誘い

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~現代言葉~

●原文
利而誘之
【●ゲンブン
リ ジ ユウ シ】

●書き下し文
利にして之を誘ひ
【●かきくだしブン
リ に して これ を さそひ】
(に:形容動詞ナリ活用型の活用.断定の助動詞「なり」の連用形.直前語は連体形.
して:接続助詞.「~の状態で・~で」の意.直前語は連用形.)

●直訳
有利である状態で、敵を誘い、

●訳
偽りによって、敵に有利と思わせて、敵を誘い出し、

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~大和言(やまとこと)~

●原文
利而誘之
【●もとあや
リ ジ ユウ シ】

●書き下し
利ひにして之お誘ひ
【●かきくたし
もひ に して これ お さそひ】

 
●「利(も)ひ」の語源・・・
「利(も)ふ・儲(も)ふ」か名詞に化く
【●「もひ」の こともと・・・
「もふ・もふ」か な こと に はく】

●「もふ」に当つる漢語・・・
燃ふ,萌ふ,茂ふ,利ふ,儲ふ
【●もふ に あつる からかた・・・
もふ,もふ,もふ,もふ,もふ】

●「もふ」の意・・・
上がる(燃ふ),勢い付く(萌ふ,茂ふ),栄える,優れる(利ふ,儲ふ)
【●もふ の こころ・・・
あがる(もふ),いきおいづく(もふ,もふ),さかえる,すぐれる(もふ,もふ)】

●「もふ」の語根の心・・・
正の方向に離れる

(「もふ」の意)

上がる →(+α)→ 勢い付く →(+α)→ 栄える→(+α)→ 優れる
【●もふ の ことね の うら・・・
セイ の ホウコウ に はなれる

(「もふ」の こころ)

あがる →(+α)→ いきおいづく →(+α)→ さかえる→(+α)→ すぐれる】

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≪参考文献≫
・金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫
・前田富祺 (監修) (2005)『日本語源大辞典』小学館
・やまとことばのみちのく

(アクセス日:2017/9/6)

 
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孫子(そんし)21

{ キーワード }
詐道(さどう)

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~現代言葉~

●原文
遠而示之近
【●ゲンブン
エン ジ ジ シ キン】

●書き下し文
遠くとも之に近きを示し
【●かきくだしブン
とほく とも これ に ちかき を しめし】

●訳
遠くに居ても、近くに居るように見せかけ、
【●やく
とおく に いて も ちかく に いる よう に みせかけ】

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~大和言(やまとこと)~

●原文
遠而示之近
【●もとあや
エン ジ ジ シ キン】

●書き下し
遠くとも之に近きお示し
【●かきくたし
とほく とも これ に ちかき お しめし】

●訳き
遠く居るとも
近く居るか如くに見せ
【●とき
とほく ゐる とも
ちかく ゐる か ことく に み せ】
( 見:マ行上一段活用の動詞「見る」の未然形.
マ行上一段活用{み/み/みる/みる/みれ/みよ}.「み」は「む」の「一つ上」にあるから「上一段」.)
せ:使役の助動詞「す」の連用形.直前語は未然形. )

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●古言「ちく」(動詞)に当てる漢字
近く,交く
【●古言(ふること)「ちく」(動詞(どうし) )に当(あ)てる漢字(かんじ)・・・)
近(ち)く,交(ち)く】

●古言「ちく」(動詞)の意
① 合う(自動詞)。
② 合わす(他動詞)。
【●古言(ふること)「ちく」(動詞(どうし) )の意(こころ)・・・
① 合(あ)う(自動詞(じどうし) )。
② 合(あ)わす(他動詞(たどうし) )。】

●今言「合う」(自動詞)の意
二つ以上のものが近寄って一つに集まる。
二つ以上のものが近寄り混じって一つになる。
〈 自動詞とは、その詞に含まれる意の動きを、自らの力で行う時に使う動詞。 〉
【●今言(いまこと)「合(あ)う」(自動詞(じどうし) )の意(こころ)
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)って一(ひと)つに集(あつ)まる。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)り混(ま)じって一(ひと)つになる。
〈 自動詞(じどうし)とは、その詞(ことば)に含(ふく)まれる意(こころ)の動(うご)きを、自(みずか)らの力(ちから)で行(おこな)う時(とき)に使(つか)う動詞(どうし)。 〉】

●今言「合わす」(他動詞)の意
二つ以上のものを近付けて一つに集める。
二つ以上のものを近付けて、混ぜて一つにする。
〈 他動詞とは、その詞に含まれる意の動きを、他の誰かの力によって行われる時に使う動詞 〉
【●今言(いまこと)「合(あ)わす」(他動詞(たどうし) )の意(こころ)
二(ふた)つ以上(いじょう)のものを近付(ちかづ)けて一(ひと)つに集(あつ)める。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものを近付(ちかづ)けて、混(ま)ぜて一(ひと)つにする。
〈 他動詞(たどうし)とは、その詞(ことば)に含(ふく)まれる意(こころ)の動(うご)きを、他(ほか)の誰(だれ)かの力(ちから)によって行(おこな)われる時(とき)に使(つか)う動詞 〉】

●古言「ちかし」の源
「ちか(近)」+「し(形容詞の語尾)」
「ち(近)く」(動詞)が名詞に化わり、「ちか」となった。
〈 形容詞とは、物事に触れて心が動くその思いを、その思いに近い意が含まれる動詞に「し」をつけたもの。
(まず、動詞があり、その後に形容詞、名詞などができた。) 〉
【●古言(ふること)「ちかし」の源(みなもと)・・・
「ちか(近)」+「し(形容詞(けいようし)の語尾(ごび) )」
「ち(近)く」(動詞(どうし) )が名詞(めいし)に化(か)わり、「ちか」となった。
〈 形容詞(けいようし)とは物事(ものこと)に触(ふ)れて心(こころ)が動(うご)くその思(おも)いを、その思(おも)いに近(ちか)い意(こころ)が含(ふく)まれる動詞(どうし)に「し」をつけたもの。
(まず、動詞(どうし)があり、その後(あと)に形容詞(けいようし)、名詞(めいし)などができた。) 〉】

●「ち」の音霊
合い縮まる。
二つ以上のものが近寄り、混じって一つになり、縮まる。
【●「ち」の音霊(おとたま)・・・
合(あ)い縮(ちぢ)まる。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)り、混(ま)じって一(ひと)つになり、縮(ちぢ)まる。】

●「ち」の数霊(かずたま)
27

 
≪参考文献≫
・金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫
・吉野信子 (2015)『カタカムナ 言霊の超法則』徳間書店
・前田富祺 (監修) (2005)『日本語源大辞典』小学館
・やまとことばのみちのく

(アクセス日:2017/8/24)

 
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孫子(そんし)20

{ キーワード }
化(ば)かす

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( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●原文
近而示之遠
【キン ジ ジ シ エン】
●原文(現代字体・現代仮名遣い)
近而示之遠
【キン ジ ジ シ エン】

●書き下し文
近くとも之に遠きを示し、
【近(ちか)くとも之(これ)に遠(とほ)きを示(しめ)し、】
●書き下し文(現代字体・現代仮名遣い)
【近くとも之に遠きを示し、
近(ちか)くとも之(これ)に遠(とお)きを示(しめ)し、】

●訳
近くに居ても、遠くに居るように見せかけ、
【近(ちか)くに居(い)ても、遠(とお)くに居(い)るように見(み)せかけ、】

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●古言「ちく」(動詞)に当てる漢字
近く,交く
【●古言(ふること)「ちく」(動詞(どうし) )に当(あ)てる漢字(かんじ)
近(ち)く,交(ち)く】

●古言「ちく」(動詞)の意
① 合う(自動詞)。
② 合わす(他動詞)。
【●古言(ふること)「ちく」(動詞(どうし) )の意(こころ)
① 合(あ)う(自動詞(じどうし) )。
② 合(あ)わす(他動詞(たどうし) )。】

●今言「合う」(自動詞)の意
二つ以上のものが近寄って一つに集まる。
二つ以上のものが近寄り混じって一つになる。
〈 自動詞とは、その詞に含まれる意の動きを、自らの力で行う時に使う動詞。 〉
【●今言(いまこと)「合(あ)う」(自動詞(じどうし) )の意(こころ)
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)って一(ひと)つに集(あつ)まる。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)り混(ま)じって一(ひと)つになる。
〈 自動詞(じどうし)とは、その詞(ことば)に含(ふく)まれる意(こころ)の動(うご)きを、自(みずか)らの力(ちから)で行(おこな)う時(とき)に使(つか)う動詞(どうし)。 〉】

●今言「合わす」(他動詞)の意
二つ以上のものを近付けて一つに集める。
二つ以上のものを近付けて、混ぜて一つにする。
〈 他動詞とは、その詞に含まれる意の動きを、他の誰かの力によって行われる時に使う動詞 〉
【●今言(いまこと)「合(あ)わす」(他動詞(たどうし) )の意(こころ)
二(ふた)つ以上(いじょう)のものを近付(ちかづ)けて一(ひと)つに集(あつ)める。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものを近付(ちかづ)けて、混(ま)ぜて一(ひと)つにする。
〈 他動詞(たどうし)とは、その詞(ことば)に含(ふく)まれる意(こころ)の動(うご)きを、他(ほか)の誰(だれ)かの力(ちから)によって行(おこな)われる時(とき)に使(つか)う動詞 〉】

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●古言「ちかし」の源
「ちか(近)」+「し(形容詞の語尾)」
「ち(近)く」(動詞)が名詞に化わり、「ちか」となった。
〈 形容詞とは、物事に触れて心が動くその思いを、その思いに近い意が含まれる動詞に「し」をつけたもの。
(まず、動詞があり、その後に形容詞、名詞などができた。) 〉
【●古言(ふること)「ちかし」の源(みなもと)・・・
「ちか(近)」+「し(形容詞(けいようし)の語尾(ごび) )」
「ち(近)く」(動詞(どうし) )が名詞(めいし)に化(か)わり、「ちか」となった。
〈 形容詞(けいようし)とは物事(ものこと)に触(ふ)れて心(こころ)が動(うご)くその思(おも)いを、その思(おも)いに近(ちか)い意(こころ)が含(ふく)まれる動詞(どうし)に「し」をつけたもの。
(まず、動詞(どうし)があり、その後(あと)に形容詞(けいようし)、名詞(めいし)などができた。) 〉】

●「ち」の音霊
合い縮まる。
二つ以上のものが近寄り、混じって一つになり、縮まる。
【●「ち」の音霊(おとたま)・・・
合(あ)い縮(ちぢ)まる。
二(ふた)つ以上(いじょう)のものが近寄(ちかよ)り、混(ま)じって一(ひと)つになり、縮(ちぢ)まる。】

●「ち」の数霊(かずたま)
27

 
≪参考文献≫
・金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫
・吉野信子 (2015)『カタカムナ 言霊の超法則』徳間書店
・前田富祺 (監修) (2005)『日本語源大辞典』小学館
・やまとことばのみちのく

(アクセス日:2017/6/2)

 
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孫子(そんし)19

【キーフレーズ】
ふりをする

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●原文
用而示之不用
ヨウ ジ ジ シ フ ヨウ

●書き下し文 1
用なるも之に不用を示し、
ようなる も これ に ふよう を しめし

●書き下し文 2
用にして之に不用を示し、
よう にして これ に ふよう を しめし

●訳 1
役に立つのに、役に立たないように見せかけたり、

●訳 2
用立てられるのに、用立てられないふりをしたり、

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●言葉の意味
・用(部首)・・・

もちいる
・用(読み)・・・
ヨウ
もち(いる),はたら(き)
・用(意味)・・・
用いることができる。使える。役立たせることができる。用立てられる。
・「用」の漢字の成り立ち・・・
二つ以上の漢字の形(または意味)を会わせて作られた漢字を会意文字という。
「用」は二つの「形」を「会」わせて作られた漢字だから「会形文字」といえるが、一般的には会意文字と呼ばれる。
棒で板に穴を開ける様(さま)を描いた。
「卜」の形に近い棒で「中」の形に近い板に穴を開ける様を描いた。
→ その棒を板を開ける道具として使う(用いる)ことができる。
→(「用」の意味) 用(もち)いることができる。使える。役立たせることができる。

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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孫子(そんし)18

【キーワード】
詭道(きどう)

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( 正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと
[現代字体・現代仮名遣い]を併記 )

●原文
兵者詭道也
ヘイ シャ キ ドウ ヤ
[ 兵者詭道也
ヘイ シャ キ ドウ ヤ ]

●書き下し文
兵は詭道也。
へい は きどう なり
[ 兵は詭道也。
へい は きどう なり ]

●訳
戦いとは詭道である。

●解説
人の考えの裏をかく。
惑わす。
化かす。

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●原文
故能而示之不能
コ ノウ ジ ジ シ フ ノウ
[ 故能而示之不能
コ ノウ ジ ジ シ フ ノウ ]

●書き下し文
故に、能なるも之に不能を示し、
ゆゑに のうなる も これに ふのう を しめし
[ 故に、能なるも之に不能を示し、
ゆえに のうなる も これに ふのう を しめし ]

●訳 1
だから、出来るのに出来ないように見せかけ、

●訳 2
だから、能力があっても無い風(ふり)をし、

●解説
「五事・七計・詭道」は兵法の基本である。

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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孫子(そんし)17

【キーフレーズ】
大まかな戦略と細かな戦略

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(正字体・大和言葉の歴史的仮名遣いと[現代字体・現代仮名遣い]を併記)

●原文
計利以聽 乃爲之勢 以佐其外
ケイ リ イ チョウ ナイ イ シ セイ イ サ キ ガイ
[ 計利以聴 乃為之勢 以佐其外
ケイ リ イ チョウ ナイ イ シ セイ イ サ キ ガイ ]

●書き下し文
計、利として以て聽かるれば、乃ちこれが勢を爲して、以て其の外を佐く。
けい りとして もつて きかるれば すなはち これが せいを なして もつて その そとを たすく
[ 計、利として以て聴かるれば、乃ちこれが勢を為して、以て其の外を佐く。
けい りとして もって きかるれば すなわち これが せいを なして もって その そとを たすく ]

●訳
以上の五つの基本事項・七つ基準に基づく分析(大まかな戦略)を、上層部が勝算有りとして認可したならば、後は兵士の出兵準備を整える等、細かな戦略にエネルギーを注げばよい。

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●原文
勢者因利 而制權也
セイ シャ イン リ ジ セイ ケン ヤ
[ 勢者因利 而制権也
セイ シャ イン リ ジ セイ ケン ヤ ]

●書き下し文
勢とは利に因りて權を制するなり。
せいとは りによりて けんを せいするなり
[ 勢とは利に因りて権を制するなり。
せいとは りによりて けんを せいするなり]

●訳
細かな戦略としては、味方に利となる行為(あるいは不利とならぬ行為)を臨機応変に見極めながら、常に主導権を握ること。

 
《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

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《今日の言葉》
「ハンニバルは戦争の天才だったが、戦争後の政治には素人であった」
『英雄伝』(プルタルコス)

 
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孫子(そんし)16

★~ やさしい 孫子 ~★

【キーフレーズ】
将軍の条件

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●原文
将聴吾計 用之必勝 留之

●書き下し文
将、吾が計を聴かば、之を用うれば必ず勝つ、これを留めん。
しょう わが けい を きか ば、これ を もちうれば かならず かつ、これ を とどめん。

●訳 1
全軍を任せる将軍が、以上の私の計略を聴き入れるならば、この将軍を用いれば必ず勝つ。この将軍を任に留めるべきである。

●訳 2
全軍を任せる将軍が、私の述べる戦略・戦術を理解し受け入れるならば、この将軍を登用すれば、必ず戦いに勝つ。この将軍を解任させてはいけない。

 
●原文
将不聴吾計 用之必敗 去之

●書き下し文
将、吾が計を聴かざれば、之を用うれば必ず敗る、これを去らん。
しょう、わが けい を きかざれば、これ を もちうれ ば かならず やぶる、これ を さら ん。

●訳
全軍を任せている将軍が、私の計略を聴き入れないならば、この将軍を用いれば必ず敗れる。この将軍を解任すべきである。

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★~ まぜこぜ 孫子 ~★

【キーフレーズ】
将軍の条件

(正字体・歴史的仮名遣いと[現代字体・現代仮名遣い]を併記)

●原文
將聽吾計 用之必勝 留之
シヤウ チヤウ ゴ ケイ ヨウ シ ヒツ シヤウ リウ シ
[ 将聴吾計 用之必勝 留之
ショウ チョウ ゴ ケイ ヨウ シ ヒツ ショウ リュウ シ ]

●書き下し文
將、吾が計を聽かば、之を用ふれば必ず勝つ、これを留めん。
しやう わが けい を きか ば、これ を もちふれ ば かならず かつ、これ を とどめん。
[ 将、吾が計を聴かば、之を用うれば必ず勝つ、これを留めん。
しょう わが けい を きか ば、これ を もちうれば かならず かつ、これ を とどめん。]

●訳 1
全軍を任せる将軍が、以上の私の計略を聴き入れるならば、この将軍を用いれば必ず勝つ。この将軍を任に留めるべきである。

●訳 2
全軍を任せる将軍が、私の述べる戦略・戦術を理解し受け入れるならば、この将軍を登用すれば、必ず戦いに勝つ。この将軍を解任させてはいけない。

 
●原文
將不聽吾計 用之必敗 去之
シヤウ フ チヤウ ゴ ケイ ヨウ シ ヒツ ハイ キヨ シ
[ 将不聴吾計 用之必敗 去之
ショウ フ チョウ ゴ ケイ ヨウ シ ヒツ ハイ キョ シ ]

●書き下し文
將、吾が計を聽かざれば、之を用ふれば必ず敗る、これを去らん。
しやう、わが けい を きかざれば、これ を もちふれ ば かならず やぶる、これ を さら ん。
[ 将、吾が計を聴かざれば、之を用うれば必ず敗る、これを去らん。
しょう、わが けい を きかざれば、これ を もちうれ ば かならず やぶる、これ を さら ん。 ]

●訳
全軍を任せている将軍が、私の計略を聴き入れないならば、この将軍を用いれば必ず敗れる。この将軍を解任すべきである。

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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孫子(そんし)15

【キーワード】
賞罰

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(正字体・歴史的仮名遣いと[現代字体・現代仮名遣い]を併記)

●原文
賞罰孰明
シヤウ バツ ジユク メイ
[ 賞罰孰明
ショウ バツ ジュク メイ ]

●書き下し文
賞罰、孰れか明らかなると。
しやうばつ いづれか あきらか なる と
[ 賞罰、孰れか明らかなると。
しょうばつ いずれか あきらか なる と ]

●訳
賞罰は何方が公正に行はれているか。
しやうばつ は どちら が こうせい に おこなはれて いる か
[ 賞罰はどちらが公正に行われているか。
しょうばつ は どちら が こうせい に おこなわれて いる か ]

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●原文
吾以此知勝負矣
ゴ イ シ チ シヨウ ブ イ
[ 吾以此知勝負矣
ゴ イ シ チ ショウ ブ イ]

●書き下し文
吾れ此れを以て勝負を知る。
われ これ を もつて しようぶ を しる
[ 吾れ此れを以て勝負を知る。
われ これ を もって しょうぶ を しる]

●訳
私は、此等の条件により、戦ふ前から、何方が勝つかが分かる。
わたし は これら の でうけん に より たたかふ まえ から いづれか が かつ か が わかる
[ 私は、これらの条件により、戦う前から、どちらが勝つかが分かる。 ]

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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孫子(そんし) 14

【キーフレーズ】
強と錬

(正字体・歴史的仮名遣いと[現代字体・現代仮名遣い]を併記)

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●原文
兵眾孰強
ヘイ シユウ ジユク キヤウ
[ 兵衆孰強
ヘイ シュウ ジュク キョウ ]

●書き下し文
兵眾、孰れか強き、
へいしゆう いづれか つよき
[ 兵衆、孰れか強き、
へいしゅう いずれか つよき ]

●訳
兵士はどちらの方が強いか、

●言葉の意味
・兵(読み)・・・
ヘイ,ヒヤウ
つはもの
[ ヘイ,ヒョウ
つわもの ]
・眾[ 衆 ](読み)・・・
シユウ,シユ
おほ(い)
[ シュウ,シュ
おお(い) ]
・孰(読み)・・・
ジユク
いづ(れ),たれ,つまび(らか)
[ ジュク
いず(れ),たれ,つまび(らか) ]
・強(読み)・・・
キヤウ,ガウ
つよ(ひ)
[ キョウ,ゴウ
つよ(い) ]

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●原文
士卒孰練
シ ソツ ジユク レン
[ 士卒孰練
シ ソツ ジュク レン ]

●書き下し文 1
士卒、孰れか練れたる、
しそつ いづれか ねれたる
[ 士卒、孰れか練れたる、
しそつ いずれか ねれたる ]

●書き下し文 2
士卒、孰か練す、
しそつ いづれか れんす
[ 士卒、孰か練す、
しそつ いずれか れんす ]

●訳
兵士はどちらがよく訓練されているか、

●言葉の意味
・士(読み)・・・

さむらひ
[ シ
さむらい ]
・卒(読み)・・・
ソツ
つひ(に)
[ ソツ
つい(に) ]
・練(読み)・・・
レン
ね(る)
[ レン
ね(る) ]

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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