カテゴリー
神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 33

[キーフレーズ]
それぞれの色

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●原文 1
雖 步驟各異 文質不同

●原文 2(本居宣長『古事記伝』より)
雖歩-驟各異。文-質不同。

●書き下し文 1
あゆみはしり おのおの ことにし、あやたちおなじからざると雖(いへどいえど)も、
(「歩驟」の読み方は、「ほしゅう」、「あゆみはしり」。)
(「各」の読み方は、「おのおの」、「おのもおのも」。)
(「文質」の読み方は、「ぶんしつ」、「あやたち」、「あやしろ」。)

●書き下し文 2(本居宣長『古事記伝』より)
歩驟(ほしゅう)各異(こと)に。文質同(おなじ)からざると雖(いへども)。

●訳
進む速さはそれぞれ異なり、文化の質は同じではないが、

●意訳 1
各々おのおの天皇すめらみことで、治政ちせい緩急かんきゅうことなっていたり、はなやかさや素朴そぼくさに違いはあるが、

●意訳 2
それぞれの天皇すめらみこと御世みよにおいて、発展の速度や文化の質はことなるが、

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●言葉の意味
・「雖」の正式な読み・・・
スイ。いえど(も)。
・「驟」の正式な読み・・・
シュウ。しばしば。にわ(か)。はし(る)。はや(い)
・「驟」の正式な意味・・・
早く走る。
・「歩驟(ほしゅう)」の意味・・・
歩きと走り → 遅と速 → 緩急。
・「各」の正式な読み
カク。おのおの。
・「質」の正式な読み・・・
シツ。シチ。ただ(す)。たち。もと。
・「質」の正式な意味・・・
本来の内容。生まれつき。ありのまま。ただす。

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2016/12/26)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2016/12/26)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第130回)

(アクセス日:2016/12/26)

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《今日の言葉》
「学べば学ぶほど、自分の無知に気づく。
気づけば気づくほど、また学びたくなる」
アインシュタイン
(ドイツの物理学者)
(1879~1955)

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孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

孫子(そんし) 8

[キーフレーズ]
自然的条件と地形的条件

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●原文
天者陰陽寒暑時制也

●書き下し文
天とは、陰陽いんよう寒暑かんしょ時制じせいなり。

●訳
「天」とは自然的条件のこと。即ち、天候、気温、時間。

●言葉の意味
・陰・・・
曇り。
・陽・・・
晴れ。

●原文 1
地者遠近險易廣狹死生也

●原文 2
地者、遠近・險易・廣狹・死生也。

●書き下し文
地とは遠近えんきん険易けんい広狭こうきょう死生しせいなり。

●訳 1
「地」とは地形的条件のこと。即ち、距離、けわしさ、広さ、安全。

●訳 2
「地」とは地形的な条件のことである。具体的には、距離の遠近、地勢のけわしさ、地域の広さ、地形の有利不利をる。

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《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
《今日の言葉》
「完全無欠に実施されたる戦術は無臭味なり」
(完璧な戦術は、無駄な動きが無いため、人の記憶にも残らない)
秋山真之さねゆき
(1868~1918)
(秋山真之はクラウゼヴィッツ、ブルーメ、マハンなどがあらわした戦争関連の名著めいちょを全て読み込んでいた。
なかでも、荻生徂徠おぎゅうそらいが注釈をほどこした『孫子国字解そんしこくじかい』は座右ざゆうの書であった。)

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カテゴリー
神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 32

[キーワード]
允恭いんぎょう天皇

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●原文(本居宣長『古事記伝』より)
勒于遠飛鳥

●書き下し文 1
遠(とほとお)つ飛鳥あすかちょくたまふたもう

●書き下し文 2(本居宣長『古事記伝』より)
遠つ飛鳥に勒したまふ。

●訳 1
允恭いんぎょう天皇は、)遠飛鳥宮(とほつとおつ あすか の みや)にいまして、みことのりを発せられた。

●訳 2
允恭いんぎょう天皇は、)遠(とほとお)つ飛鳥あすかの地から、みことのりくだされた。

●訳 3
允恭いんぎょう天皇は、)遠飛鳥宮(とほつとおつ あすか の みや)を拠点として、国を統治なされた。

●言葉の意味
・「勅」(正式な読み)・・・
チョク。いまし(める)。みことのり。
・「勅」(正式な意味)・・・
天皇すめらぎ御言葉みことば

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●解説 1
・「定境開邦、制于近淡海」―「正姓撰氏、勒于遠飛鳥」で、対句ついく
允恭いんぎょう天皇・・・
第19代天皇。
雄朝津間稚子宿禰尊おあさづまわくご の すくね の みこと
都は遠飛鳥宮(とほつとおつ あすか の みや)。
飛鳥の地に宮を設けた初めての天皇が允恭いんぎょう天皇。

●解説 2(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
正姓撰氏。勒于遠飛鳥。
姓を正し氏を撰て。遠つ飛鳥に勒したまふ。
遠ツ飛鳥ノ宮ノ御世の事なり。
勒スとは、たゞ其ノ宮に坐まして天ノ下の政所聞看(キコシメシ)しをいふ。
(意訳:
遠(とほとお)つ飛鳥あすかの宮(允恭いんぎょう天皇)の御世みよの事なり。
「勒す」とは、国を統治なさることをいう。)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2016/12/24)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2016/12/24)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第129回)

(アクセス日:2016/12/24)

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《今日の言葉》
「人生の希望は勤勉が決める」
いにしえことわざ

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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 31

[キーフレーズ]
氏姓うじかばねを正す

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●原文(本居宣長『古事記伝』より)
正姓撰氏

●書き下し文 1
かばねを正し、うじえらびて、

●書き下し文 2(本居宣長『古事記伝』より)
姓を正し氏を撰て。

●訳
かばねを正し、うじを定め、

●意訳
允恭いんぎょう天皇は、氏姓うじ かばねの乱れを正し、

●解説 1
・「定境開邦、制于近淡海」―「正姓撰氏、勒于遠飛鳥」で、対句ついく
允恭いんぎょう天皇・・・
第19代天皇。
雄朝津間稚子宿禰尊おあさづまわくご の すくね の みこと

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●解説 2(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
正姓撰氏。勒于遠飛鳥。
姓を正し氏を撰て。遠つ飛鳥に勒したまふ。
遠ツ飛鳥ノ宮ノ御世の事なり。
勒スとは、たゞ其ノ宮に坐まして天ノ下の政所聞看(キコシメシ)しをいふ。
(意訳:
遠(とほとお)つ飛鳥あすかの宮(允恭いんぎょう天皇)の御世みよの事なり。
「勒す」とは、国を統治なさることをいう。)

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2016/12/23)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2016/12/23)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第129回)

(アクセス日:2016/12/23)

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《今日の言葉》
「書物なき部屋は、魂なき肉体のごとし」
キケロ
(ローマの政治家)
(紀元前106~紀元前43)

カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

源氏物語 若菜(わかな) 5

[キーフレーズ]
出家への思いが増す

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●原文
今までおぼしとどこほりつるを

●訳
今まで、躊躇ためらっておられたが、

 
●原文
なほそのかたもよほすにやあらむ、

●訳
前よりもますます出家したい気持ちにられるのだろうか、

●意訳
(私は、自分がもう長くはないと悟っているためか、)無自覚のうちに、出家への思いが増しているのであろう。

●言葉の意味
・なほ・・・
ますます。前にも増して。
・催(もよほ)す・・・
引き起こす。き立てる。
[例文]「春はやがて夏のもよほし」
[訳] 春はそのうち夏の気配を誘い出し。
[意訳](春が終わってから夏が来るのではなく)春は自分が消える前に、自身で夏を誘い出し。
[出典]徒然草 155

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●解説
朱雀院すざくいんは、このたびの御病気になられてからは、もう長くはないと悟られ、出家への思いが日に日に増していた。

 
《今日の言葉》
「本当のことを言っていれば、何も覚えておかなくてもよい」 
マーク・トウェイン
(アメリカの作家)
(1835~1910)

カテゴリー
孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

孫子(そんし) 7

[キーフレーズ]
生死を共にする

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●原文
故可以與之死、可以與之生、而不畏危、

●書き下し文
ゆえこれすべく、これくべくして、あやうきをおそれざるなり。

●訳
(「道」とは、民衆の意思を統治者とうちしゃの意思に同化させる行為である。言い換えると、「道」とは、)民衆が、危険を恐れずに統治者とうちしゃと生死を共にしたいという気持ちにさせる内政政策である。

●解説
契約によらずに人の気持ちをつかむ内政政策が大事。

 
《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

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《今日の言葉》
「物事、小事より大事は発するものなり。油断すべからず」
伊達政宗
(1567~1636)

カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

源氏物語 若菜(わかな) 4

[キーフレーズ]
やりたいようにできなかった

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●原文
きさいみやおはしましつるほどは、

●訳
きさいみやがいらっしゃった間は、

●言葉の意味
きさい・・・
朱雀院すざくいんの母親である弘徽殿こきでん大后おおきさい

 
●原文
よろづはばかりきこえさせたまひて

●訳
すべての面で、遠慮申し上げなさって、

●意訳
万事ばんじにつけて、自分の感情のおもむくままに行動できなかったのだが、

●言葉の意味
・よろづ・・・
あらゆることにおいて。万事につけて。
はばかる・・・
遠慮する。気兼きがねする。

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●解説
朱雀院すざくいんは、母が亡くなって以降は、やりたかった事(仏道修行ぶつどうしゅぎょう)をやろうと考えていた。

 
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≪今日の言葉≫
「人生は芝居のごとし、上手な役者が乞食になることもあれば、大根役者が殿様になることもある。とかく、あまり人生を重く見ず、捨て身になって何事も一心になすべし」
福沢諭吉
(1835~1901)
(同時代の人:
出口なお 1837年生まれ
ニーチェ 1844年生まれ)

カテゴリー
佛の敎へ【ほとけのをしへ】(佛敎)

仏の種類

[キーフレーズ]
如来・菩薩・明王・天

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●如来
・特徴・・・
悟りを開いた仏様。
・モデル・・・
お釈迦様が悟りを開いた姿。
・種類・・・
釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来など。

●菩薩
・特徴・・・
悟りを開くための修行中の(来世で如来となることが決められている)かた。
・モデル・・・
お釈迦様が修行をしている姿。
・種類・・・
観世音菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、弥勒菩薩など。

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●明王
・特徴・・・
如来が姿を変えた姿で、悪人を力ずくで従わせるため、怖い顔をしている。
・モデル・・・
如来の化身した姿。
・種類・・・
不動明王、愛染明王、金剛夜叉明王など。

●天
・特徴・・・
仏教の守護が役目。
(如来、菩薩、明王は人間の救済が役目)
・モデル・・・
古代インドの神々。
・種類・・・
弁才天、大黒天、吉祥天など。

 
≪參ね物(參考文獻)【たづね もの(サンコウ ブンケン)】≫
・林達夫ほか (1972)『世界大百科事典』平凡社
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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≪今日の言葉≫
「敵に秘密を知られたくないなら、味方にも漏(も)らすな」
ベンジャミン・フランクリン

カテゴリー
孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

孫子(そんし) 6

[キーフレーズ]
理念の共有

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●原文
道者 令民與上同意也

●書き下し文
みちとは、たみをしてうえおなじくせしむるなり

●訳
「道」とは、民衆の意思を統治者とうちしゃの意思に同化させる行為である。

●解説
「道」とは、民衆の思いを統治者の思いに同化させる内政政策(計画・活動)である。
共同体(組織)の理念・方針は、上から下まで共有(意思統一)されていなければならない。

 
《参考文献》
金谷治 (2000)『新訂 孫子』岩波文庫

 
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《孫子を学んだ人物》
毛利元就
(1497~1571)
『孫子』を熟読し、比類なき戦略家に成長。
厳島いつくしまの戦いは、最高の謀略戦の一つ。
『孫子』は毛利家に代々受け継がれ、幕末の長州藩士たちも孫子を読み込んでいた。

カテゴリー
孫子韓非子君主論戰爭論ショーペンハウアーセネカ兵法

孫子(そんし) 5

[キーフレーズ]
5つの基本事項

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●原文
一曰道、二曰天、三曰地、四曰將、五曰法、

●書き下し文
一に曰(い)わく道、ニに曰わく天、三に曰わく地、四に曰わく将、五に曰わく法、

●訳
5つの基本事項とは、
道・天・地・将・法。

●解説
戦争をするかしないかは、道・天・地・将・法という5つの基本事項にのっとって、決断すること。

 
≪參ね物(參考文獻)【たづね もの(サンコウ ブンケン)】≫
・林達夫ほか (1972)『世界大百科事典』平凡社
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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《今日の言葉》
「継続的な学習が、能力を解き放つ鍵となる」
チャーチル
(イギリスの政治家)
(1874~1965)
(同時代の人:
・第123代 大正天皇
1879~1926
在位 1912~1926
・マッカーサー 1880年生まれ)