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言の葉【ことのは】

終止形 + 引用の「とて」(古典文法)

●引用の「とて」‥‥
「と」:格助詞
「て」:接続助詞

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●終止形 + 引用の「とて」の例 1‥‥

「山に登らむ」とて出でけり。

[訳]「山に登る」と言って、出かけた。

「む」:意志の助動詞「む」の終止形。

 
●終止形 + 引用の「とて」の例 2‥‥

「子となり給ふべき人なめり」とて、
【「こ と なり たまふ べき ひと な めり」と て、】
([出典]竹取物語)

[訳 1]
「私の子供におなりになるはずの方であるようだ」と言って、

[訳 2]
「我が子におなりになる方であると感ずる」と言って、

[意訳 1]
「神様が『この子を育てるように』と、私に子供を授けてくださったのだろう」と言って、

[意訳 2]
「神様からの授かりものか…」と言って、

「べき」:当然の助動詞「べし」(「~はずだ」)の連体形、
又は、推量の助動詞「べし」(「~だろう」)の連体形。
「な」:断定の助動詞「なり」の連体形。
「めり」:推量の助動詞「めり」(「~のだろう・~ようだ」)の終止形。

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≪助け物等【たすけ もの など】(参考文献等)≫
・大野晋 (1988)『日本語の文法〈古典編〉』角川書店
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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