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菩薩の性質
(正字体・歴史的仮名遣いと[現代字体・現代仮名遣い]を併記)
無量義經德行品第一
むりやう ぎきやう とくぎやうほん だいいち
[ 無量義経徳行品第一
むりょうぎきょう とくぎょうほん だいいち ]
●原文
顚倒亂想 不復得入
てん だう らん さう ふ ぶ とく にふ
[ 顛倒乱想 不復得入
てん どう らん そう ふ ぶ とく にゅう ]
●書き下し文
顚倒亂想、復入ることを得ず。
てんだう らんさう また いる こと を え ず
[ 顛倒乱想、また入ることを得ず。
てんどう らんそう また いる こと を え ず ]
●訳
眞理に反する考へはなく、想ひが亂れることもない。
[ 真理に反する考えはなく、想いが乱れることもない。]
●解説
・顚倒(てんだう)
煩惱が有る爲に、眞理に反する考へを持つこと。
[・顛倒(てんどう)
煩悩があるために、真理に反する考えをもつこと。]
●原文
靜寂淸澄 志玄虛漠
じやう ぢやく しやう ちやう し げん こ まく
[ 静寂清澄志玄虚漠
じょう じゃく しょう ちょう し げん こ まく ]
●書き下し文
靜寂淸澄に志玄虛漠なり。
じやう じやく しやう ちやう に し げん こ まく なり
[ 静寂清澄に志玄虚漠なり。
じょう じゃく しょう ちょう に し げん こ まく なり ]
●訳
心は靜寂で淸く澄み、考へることは奥深く無限である。
[ 心は静寂で清く澄み、考えることは奥深く無限である。]
●解説
・玄・・・
奥深い。
・虛[ 虚 ]・・・
何もない。
・漠
果てしなく広い。
≪参考文献≫
・三木随法 (2002)『真訓対照 法華三部経』東方出版
・白川静 (2003)『常用字解』平凡社