痛みは比べるのも価値があり、
比べないのも価値がある。
カテゴリー: 心理学
残り97%の脳の使い方
『残り97%の脳の使い方』(苫米地英人)の内容を簡単にまとめました。
{ キーワード }
スコトーマ・コンフォートゾーン
●スコトーマについて
脳は見るものを決めてしまっていて、
それ以外を見ないようにする。
これを「スコトーマ」(心理的盲点)という。
例えば、時計を買う時は
機能、デザインなど様々な点を総合して購入にいたるが、
身に付けてからは、時間を見るだけになり、
時計を見ずにデザインを描こうとしても、数カ所は必ず間違える。
●コンフォートゾーン
人間は慣れ親しんだものを重要だと感じる。
そのような重要と感じる空間を「コンフォートゾーン」という。
例えば、見ず知らずの人よりも、
自分の両親を重要だと感じる。
他人の家よりも、自分が住んでる家を重要だと感じる。
●コンフォートゾーンとスコトーマ
コンフォートゾーンの外側はスコトーマで見えない。
そして、人間には現状を維持しようとする機能(ホメオスタシス)が備わっており、
コンフォートゾーンから抜け出すのが難しい。
例えば、テストの点数で、
60点ぐらいを自分の実力だと常に考えている人は、
30点でも90点でも違和感を持ち、
結局、60点前後の点数を行ったり来たりしてしまう。
●コンフォートゾーンを意識的に壊す
コンフォートゾーンを意識的に壊すことによって、
今まで見えなかったもの(スコトーマ)が見えるようになる。
子供の頃から刷り込まれた信念や教育によって、
間違ったコンフォートゾーンに留っている人が多い。
そのため、自分が本当に欲しいもの、やりたいことを感じられなくなっている。
自分が多くのスコトーマを持っていることに気づくこと。
{ ポイント }
人は重要だと感じているものだけを見ている。
≪参考文献等≫
・苫米地英人 (2008)『残り97%の脳の使い方』フォレスト出版
・『残り97%の脳の使い方 – 苫米地英人』(YouTube動画)
{ キーフレーズ }
自分を変える
●何を訓練すればよいか・・・
自分にとって重要と感じるもの(自分の評価関数)を自由自在に変える訓練をする。
●何をもとにして「自分にとって重要と感じる」か・・・
過去の自分の記憶が、自分にとって重要と感じるものを、
重要性が高い順番に選んでいる。
●成りたい自分になるために・・・
ゴールを設定する。
そうすると、そのゴールに従って、
自分にとって重要と感じるものが見えてきて、
重要性が高い順番に選ぶことができるようになる。
ゴール設定によって、見えるものが変わってくる。
ゴール設定によって、自分(自我)が変わってくる。
≪参考文献等≫
・中村元(翻訳)(1958)『ブッダのことば―スッタニパータ』岩波書店
・苫米地英人 (2010)『お釈迦さまの脳科学』小学館
・『釈迦の悟った内容 – 苫米地英人』(YouTube動画)
{ キーワード }
盲点
●スコトーマの由来・・・
もともとは、視神経の盲点のこと。
物を見ている時、視神経の構造上、
必ず見えない箇所ができる。
それを盲点という。
現在は、それプラス、眼球障害で見えない原因となる箇所も含めて、盲点という。
ルータイスがそれを心理学用語として使い始めた。
●スコトーマとは・・・
自分が重要だと思うことしか見えないこと。
自分が知らなかったり、重要でないと思うものは、視界に入らないこと
●スコトーマの原理・・・
自分にとって重要なものがあるから見えないものができる
●スコトーマ(知らないものは見えないこと)の例・・・
原始人は科学的な物は分からないから、見えていないのと同じ。
≪参考文献等≫
・中村元(翻訳)(1958)『ブッダのことば―スッタニパータ』岩波書店
・苫米地英人 (2010)『お釈迦さまの脳科学』小学館
・『釈迦の悟った内容 – 苫米地英人』(YouTube動画)
{ キーワード }
全体
●ゲシュタルトとは・・・
部分の総和として捉(とら)えられない
全体的構造。
全体を、
部分の集まりではなく、
一(ひと)まとまりとして捉(とら)えた、
姿(すがた)形(かたち)。
全体を細かな要素に分けて考えず、
全体を一つのものとして考えたときの、
その全体の姿(すがた)形(かたち)。
●「ゲシュタルトをとらえる」とは・・・
意味の持たないバラバラだったものが、
一つの統合体として
認識される瞬間を、
「ゲシュタルトをとらえた」という。
例:
だまし絵で、
見えなかった老婆が
急に見えた時、
「ゲシュタルトをとらえた」という。
●ゲシュタルトをとらえる意義
全体の意味が分からなければ、
部分の意味も分からない。
≪参考文献等≫
・小室直樹 (2000)『日本人のための宗教原論』徳間書店
・苫米地英人 (2010)『お釈迦さまの脳科学』小学館