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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 36

[キーフレーズ]
天子たるべき御子みこ

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●原文
濳龍體元

●原文 2(本居宣長『古事記伝』より)
潜-龍體元。

●書き下し文 (本居宣長『古事記伝』より)
潜龍せんりゅう 元をていし。

●訳
潜龍せんりゅうは元を体現し、

●意訳
まだ天皇の位に就いていない天皇たるべき御子みこ大海人皇子おおあまのみこ)は、一度は皇太子の身分を御辞退なされたが、本来の運命(天皇に為られること)を体現なされ、

●言葉の意味
潜龍せんりゅう・・・
潜んでいてまだ天に上らない龍。
まだ天皇の位に就いていない天皇たるべき御子みこ
ここでは大海人皇子おおあまのみこ(後の天武天皇)を指す。
・「体」(正規の読み)・・・
タイ,テイ,からだ
・「体」(正規の意味)・・・
からだ。
自分のものとする。
本性
・「元」(正規の読み)・・・
ゲン,ガン,もと,はじ(め)
・「元」(正規の意味)・・・
もと。根本。
はじめ。最初。
かしら。あたま。
・「元」(部首)・・・

にんにょう・ひとあし
御子みこ・・・
天皇の子供を敬っていう語。

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●解説 1
・「潜龍」とは、「潜んでいる龍」のこと。
天智天皇は、大海人皇子おおあまのみこ東宮とうぐうとして扱われていたが、その後、大海人皇子は東宮の身分を御辞退なされた。その際、大海人皇子おおあまのみこは、天智天皇の周辺の人々から「翼のある虎」と呼ばれ、畏怖されていた。
・「濳龍體元―洊雷應期」「聞夢歌而想纂業―投夜水而知承基」で、対句に成っている。

●解説 2(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
潜-龍體元。
・潜龍(せんりゅう)元を體(てい)し。
こはいまだ儲君にて坐(まし)ましゝほどを申せる賛(ホメ)詞なり。
潜龍も洊雷も易の言にて、太子のことに申せり。
(意訳:これは、天武天皇がまだ皇太子でいらっしゃった時期の事を述べている文で、賛詞さんしである。
「潜龍」も「洊雷」も易で、皇太子を指す。)
+
儲君もうけのきみ・・・
東宮とうぐう。皇太子。

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《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/1/11)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2017/1/11)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第131回)

(アクセス日:2017/1/11)

 
《今日の言葉》
「発見する方法はシンプルです。1週間、1か月、1年と、そのことだけを考え続けるのです。そうすると見えてきます」
ニュートン

 
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