カテゴリー
文花【あやはな】(文学)

源氏物語 若菜(わかな)15

【キーフレーズ】
朱雀院(すざくいん)と女三の宮(おんなさんのみや)

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●原文
あまたの御中に、
(あまた の おんなか に)

●原文に漢字を付加
数多の御中に、

●訳
多くの御子(みこ)たちの中で、

 
●原文
すぐれてかなしきものに思ひかしづききこえたまふ。

●原文に漢字を付加
勝れて愛しきものに思ひ傅き聞こえ給ふ。

●訳
朱雀院は、女三の宮(おんなさんのみや)を、とりわけ愛(いと)おしく可愛がっていらっしゃった。

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 
●解説
・すぐれて(勝れて)・・・
「取り分け(とりわけ)」「際立って(きわだって)」
副詞。
・かなし(愛し)・・・
「愛(いと)しい」「可愛(かわい)い」
形容詞。
・おもひかしづく(思ひ傅く)・・・
「心をこめて世話をする」
・きこえ(聞こえ)・・・
補助動詞ヤ行下二「聞こゆ」の連用形。謙譲語。作者または話者からの動作対象に向けてのうやまいのこころ
ここでは、作者から女三の宮(おんなさんのみや)(動作の対象)に向けてのうやまいのこころ
・たまふ(給ふ)・・・
補助動詞ハ行四段「給ふ」の終止形。尊敬語。作者または話者からの動作主に向けてのうやまいのこころ
ここでは、作者から朱雀院(動作主)に向けてのうやまいのこころ

●その他
・「御」のおとは、「おほみ、おほん、おん、お、み」のうち、より調しらべのおとった。
・地の文で用いられる敬語は、作者からのうやまいのこころ
会話文で用いられる敬語は、話者からのうやまいのこころ

[ad#a-auto-1]
[ad#a-336-1]

 

≪参考文献≫
・山岸徳平(校注)(2010)『源氏物語』岩波書店

 
↓応援クリック、いつもありがとうございます。
にほんブログ村 その他日記ブログへ