●體言とは・・・
人,物,事を表す單語。
(換言すれば…)(人の體のやうに)纏(まと)まりたる何かを表す單語。
(「たる」:存続の助動詞「たり」の連體形.)
●「體」「言」(漢字の意味)・・・
「體」:(元々の意)「からだ」→(付け加へられたる意)「かたち」→(付け加へられたる意)「ありさま」
「言」:(元々の意)「言葉」→(付け加へられたる意)「單語」
●體言の種類・・・
名詞
代名詞
●体言の特徴 1・・・
体言の直後に「が」「は」が付く文節は、主語である。
(換言すると…)単語の直後に「が」「は」が付く文節で、主語にできるのは、体言だけである。
●体言の特徴 2
活用しない。
(換言すると…)語尾変化しない。
●名詞とは・・・
物の名前を表す単語。
●名詞の種類・・・
①普通名詞
②固有名詞
③数詞
④形式名詞
●①普通名詞・・・
同じ種類の物を一括(ひとくく)りにして呼ぶ名詞。
(例) 海,人間,寺,本
●「普通名詞」と呼ばれる理由・・・
同じ種類の物の集まりの中で,普(あまね)く通(ツウ)じる名詞であるから、普通名詞と呼ばれる。
(「普(あまね)く」=「広く行き渡っている」
「通(ツウ)じる」=「行きわたる」))
●「普」(部首)・・・
日(ひ)
●「普」(読み)・・・
フ
あまね(く)
●「普」(意味)・・・
あまねく。広く行き渡っている。
●「普」(「暜」が正字)の漢字の成り立ち・・・
「竝」:「並び立つ人」の形.
↓
(意味)「並び立つ」
↓
(意味が広がって)「多くの物が並び立って広がる」
「日」:「太陽」の形.
↓
(意味)「太陽」
「竝」+「日」:「並び立って広がっている多くの物に、太陽の光が照らされている」
↓
(意味)「広く行き渡っている」
●②固有名詞・・・
人名や地名を表す名詞。
(換言すると…)ある物を同類の他の物と区別するときの名詞。
(換言すると…)唯一の存在を表す名詞。
(例)日本海,田中さん,吉田松陰,法隆寺,古事記
(雑学・・・
固有名詞の上位概念が普通名詞。
普通名詞の上位概念が名詞。
名詞の上位概念が体言。
上位の概念ほど情報量が少ない。)
●③数詞・・・
数量や順序を表す名詞。
数量を表す名詞を基数詞、
順序を表す名詞を序数詞という。
数を表す語の直後の接尾語を助数詞という。
(基数詞の例) 「五本」「いくつ」(「本」が助数詞)
(序数詞の例)「三等」「何番目」(「等」「番目」が助数詞)
●④形式名詞・・・
形式的な名詞。
(換言すると…)本来の意味が薄れた名詞。
(換言すると…)形だけの名詞。
(例) 「もの」「こと」「とき」「ほう(方)」
●代名詞とは・・・
人や物の名に代わって指し示す単語。
●代名詞の種類・・・
①人称代名詞
②指示代名詞
●①人称代名詞とは・・・
人をさす代名詞。
(例) 「私」「あなた」「彼」
●②指示代名詞とは・・・
物をさす代名詞。
(例) 「あれ」「これ」「ここ」
≪参考文献等≫
・原沢 伊都夫 (2012)『日本人のための日本語文法入門』講談社
・国語の先生が教える国語文法
国語文法.com/
(アクセス日:2017/9/10)
・国語の文法 > 文法の基礎
(アクセス日:2017/9/10)
・中学国語のツボ > 中学国文法講座 > 名詞
(アクセス日:2017/9/10)
・語源事典
(アクセス日:2017/9/10)
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