●原文‥‥
重加 智海浩瀚
【●もとあや
ジュウ カ チ カイ コウ カン】
●書き下し 一‥‥
重ねて加ふるに智海は浩く瀚く
【●かきくだし ひ
かさねて くわふるに さとうみ は ふかく ひろく】
●書き下し 二‥‥
重ねて加ふるに智海は浩瀚として
【●かきくだし ふ
かさねて くわふるに チカイ は コウカン として】
●直訳‥‥
その上、知識の海は深く広く、
●意訳‥‥
その上、天武天皇の御知識は深く広く、
●言葉の意味‥‥
・「重加」:その上。そればかりではなく。
●原文‥‥
潭探上古
【●もとあや‥‥
タン タン ジョウ コ】
●書き下し 一‥‥
上古を潭く探りたまひ
【●かきくだし ひ‥‥
かみついにしへ を ふかく さぐり たまひ】
●書き下し 二‥‥
上古を潭探し
【●かきくだし ふ‥‥
ジョウコ を タンタンし】
●譯き‥‥
古き歷し史を潭く探りたまひ、
【●とき‥‥
ふるき へし ふみ を ふかく さぐり たまひ、】
●訳‥‥
古の歴史を深く御探りになられ、
【●ヤク‥‥
いにしえ の レキシ を ふかく おさぐり になられ、】
●『古事記傳』(本居宣長)より
重加智-海浩-瀚。潭探上-古。
重加(しかのみなら)ず智海浩瀚として。潭(ふか)く上古を探り。
智海とは、御智の廣く大キなるを海にたとへて申せるなり。
浩瀚は廣大ナル貌なり。
●対句構造‥‥
重加
智海浩瀚 潭探上古
心鏡煒煌 明覩先代
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』
(アクセス日:2018/2/27)
・古事記をそのまま読む
(アクセス日:2018/2/27)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第137回)
(アクセス日:2018/2/27)
・語源事典
https://okjiten.jp/index.html
(アクセス日:2018/2/27)