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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 40

[キーフレーズ]
天武天皇

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●原文 (本居宣長『古事記伝』より)
然天時未臻。

●書き下し文 1
然れども天(てん)の時(とき)、未(いま)だ臻(いた)らず、

●書き下し文 2(本居宣長『古事記伝』より)
然れども天の時未だ臻(いたら)ざりしかば。

●訳 1
然しながら、天の時は未だ至っておらず

●訳 2
然しながら、天子となるべき時期は未だ至っておらず

●解説
・天の時・・・
天上界の神の導きにより、大海人皇子(おおあまのみこ)が天皇(すみらみこと)となる時期。

●言葉の意味
・「臻」(部首)

いたる
・「臻」(正規の読み)・・・
シン
いた(る),きた(る),おお(い)
・「臻」(正規の意味)・・・
いたる。
きたる。
おおい。

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●原文 (本居宣長『古事記伝』より)
蝉蛻於南山。

●書き下し文 1
南山(なんざん)に於(お)いて蝉蛻(せんぜい)せられ、

●書き下し文 3(本居宣長『古事記伝』より)
南山に蝉の如く蛻(もぬ)けたまひ。

●訳 1
吉野山に入り、迷いを捨て戦う決意をなされ、

●訳 2
吉野(よしのやま)の地で、天子となるべく戦う決意をなされ、

●訳 3
吉野山に入って衣服を変えてお隠れになり、

●言葉の意味
・「蛻」(正規の読み)・・・
セイ,ゼイ
ぬけがら,もぬけ,もぬけ(る)
・「蛻」(正規の意味)・・・
ぬけがら。もぬけ。
もぬける。外皮を脱ぐ。

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●解説(本居宣長『古事記伝』より)(上の原文と無関係な箇所は省略)
然天時未臻。蝉-蛻於南山。人事共洽。虎-歩於東國。
・然れども天の時未だ臻(いたら)ざりしかば。南山に蝉の如く蛻(もぬ)けたまひ。
京師(けいし)をのがれ出(いで)て、吉野山(よしのやま)に入(い)リ坐(ま)シしことなり。
皆書紀に見ゆ。
(意訳:
都(みやこ)を遁(のが)れ、吉野山(よしのやま)にお入りになられたことを記している。
すべて日本書紀に記されている。)
+
・「京師(けいし)」・・・
都。ここでは天智天皇が遷都なされた大津宮(おおつのみや)のこと。
・「南山」・・・
大津宮から南に位置する吉野山のこと。
・座(ま)す・・・
補助動詞
お…になる。
・入(い)り座(ま)す・・・
お入りになる。

 
《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

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・古事記をそのまま読む

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・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第133回)

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