大伴家持(おおとものやかもち)
萬葉集 巻20 4546
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●題詞
三年春正月一日 於因幡國廳 賜饗國郡司等之宴謌一首
三年春正月一日に、因幡國(いなばのくに)の廳(ちやう)にして、饗(あへ)を國郡(くにのこほり)の司等(つかさたち)に賜(たま)はりて宴(うたげ)せし謌(うた)一首
天平宝字2年6月に因幡国守に任ぜられ家持が、明くる年、元旦に国庁館に郡臣等を集めて新年の宴をし、その時の思いを歌にした。
●原文
新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家餘其騰
●訓読
新しき 年の始めの 初春の
今日降る雪の いや重け吉事
●仮名
あらたしき としのはじめの はつはるの
けふふるゆきの いやしけよごと
(あらたしき としのはじめの はつはるの
きょうふるゆきの いやしけよごと)
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●訳 1
新しき 年の始めに 降る雪の 積もるがごとく 吉事(よごと)積もれよ
●訳 2
新しい年の始め。
今日は、雪が降りしきり、沢山積もっている。
同じように良い事も積もってほしい。
≪参考文献≫
・中西進 (翻訳) (1978)『万葉集 全訳注原文付』講談社