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言の葉【ことのは】

「確定逆接」2(古典文法)

●「確定まり逆接ぎ」の譯き‥‥
【●「かた さだまり さか つぎ」の とき‥‥】
~けれども
~のに
~だが

●「確定逆接」の訳‥‥
【●「カクテイ ギャクセツ」の ヤク‥‥】
~けれども
~のに
~だが

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●「確定まり逆接ぎ」の例‥‥
其の齢事の外なれど心を慰むること之同じ
(「事の外なり」:人の想ふ事を超ゆる態なり)
[譯き]其の齢いと離れたれど彼も我も心慰めり
【●「かた さだまり さか つぎ」の たぐひ‥‥
その よはひ こと の ほか なれ ど こころ を なぐさむる こと これ おなじ
(「こと の ほか なり」:ひと の おもふ こと を こゆる さま なり)
[とき]その よはひ いと はなれ たれ ど かれ も われ も こころ なぐさめ り】

●「確定逆接」の例‥‥
其の齢事の外なれど心を慰むること之同じ
(「事の外なり」:人が想像する事を超えている)
[訳]年の差は随分と開いているが、心を慰めるという点では同じである。
[意訳]年の差はたいそう離れているが、二人とも自然の中で楽しんでいる。
【●「カクテイ ギャクセツ」の レイ‥‥
その よはひ こと の ほか なれ ど こころ を なぐさむる こと これ おなじ
(「こと の ほか なり」:ひと が ソウゾウする こと を こえている)
[ヤク]とし の サ は ズイブンと ひらいて いるが、こころ を なぐさめる という テン では おなじ である。
[イヤク]とし の サ は タイソウ はなれて いるが、ふたりとも シゼン の なか で たのしんで いる。】

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●「確定逆接」の「恒常」の例‥‥
天の護り深しと言へど、
其は汝の眞と感ふ心に因る也。
(『経王殿御返事』の改文)
[訳]
神仏の加護が深いといっても、それは貴方の信心によるのである。
(「ふかし」:終止形。
「ど」:確定逆接の「ど」。直前語は已然形。
「よる」:動詞「よる」の連体形。)
【●「カクテイ ギャクセツ」の「コウジョウ」の レイ‥‥
あめ の まもり ふかし と いへ ど、
そ は な の まこと と おもふ こころ に よる なり。
(『キョウオウどの ゴヘンジ』の カイブン)
[ヤク]
かみ ほとけ の カゴ が ふかい と いっ ても、
それ は あなた の シンジン に よる ので ある。
(「ふかし」:シュウシケイ。
「ど」:カクテイ ギャクセツ の「ど」。チョクゼンゴ は イゼンケイ。
「よる」:ドウシ「よる」の レンタイケイ。)】

 
●「確定逆接」の「恒常」とは‥‥
・不変的真理(常に成り立つ真理)、科学的法則、習慣、慣習、
ほぼそうなるであろう未来などを述べる表現形式。
「確定順接」の「恒常」と違って、前述と後述が、「普遍的な(常にそうなる)」あるいは「ほぼ普遍的な(ほぼそうなるであろう)」因果関係にはなっていない表現形式である。

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≪助け物等【たすけ もの など】(参考文献等)≫
・大野晋 (1988)『日本語の文法〈古典編〉』角川書店
・金田一春彦 (1977)『新明解古語辞典』三省堂
・藤堂明保 (1978)『学研漢和大字典』学研プラス

 
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