111(いちいちいち)

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石と龍神

【キーワード】
大昔・石・龍神

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●岐阜県の民話

ある村でのむかし話。
隣り村から新しくやって来た男が、家を建てるところを探していました。
幾日かして、良さそうな所を見つけましたが、石が一つだけ邪魔で、取り除こうとしていました。
それを見ていた他の村人が「その石は見た目は普通の石じゃが、昔は依代(よりしろ)にしておった石じゃから、動かさんほうがいいと思うが」と言いました。
しかし、どうしてもそこに家を建てたい村人は、構わず石をどかして家を建ててしまいました。
村人が家に住みはじめて幾日が過ぎたある夜、夢の中に龍神が現れました。
龍神「石を元の所に戻しなさい。大昔、ここに居た者たちが陽(ひ)の神を崇(あが)め、あの石は依代(よりしろ)だった。我はあの石に宿っている龍神である。石を守っている龍神である」
村人は翌朝起きて直ぐに、庭に飛び出して、動かした石を元あった所に戻しました。
その日から、村人は毎日、石に手を合わせ、それは代々引き継がれていきました。

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●この民話にまつわる話

旧国道沿いには、今では色々なお店が建ち並んでいます。
その中には、頻繁にお店が変わってしまう場所があります。
そのような場所は、昔、庚申塚の石が置かれていた場所が多いです。
明治時代に、国は庚申信仰を迷信と決めつけて、街道沿いに置かれた庚申塚の石の撤去を勧めました。
さらに1960年代から始まった道路の拡張整備によって、残った庚申塚の石のほとんどが、取り去られたり、別の場所に移されたりしました。
その中には、大昔の石もあり、それは太陽の神様に宿っていただくための石(依代 -よりしろ-)だったといわれています。

 
《参考文献等》
・戸部民夫 (2004)『「日本の神様」がよくわかる本』PHP研究所
・柳田国男 (1983)『日本の昔話』新潮社
・折口信夫 (2002)『古代研究〈1〉祭りの発生』中央公論新社

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≪今日の言葉≫
まことことわりは神によってのみいたり、ひとの及ぶところではない」
アルケシラオス

 
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