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神話【かみかたり】(神話)

古事記(ふることふみ) 34

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●原文
莫不稽古以繩風猷於既頽 照今以補典教於欲絶

●原文 2(本居宣長『古事記伝』より)
莫不稽古以縄風-猷於既頽、照今以補典-教於欲絶。

●書き下し文 1
いにしへかんがへ風猷ふういうすですたれたるにただし、今に照らして典教てんけうへむとするにおぎなはずといふことし。

●書き下し文 2(本居宣長『古事記伝』より)
古(いにしへ)を稽(かんがへ)て以て風猷を既に頽れたるに縄(ただし)、今を照して以て典教を絶(たへ)むと欲するに補(おぎな)はざると云(いふ)ことな(莫)し。

●訳
(いずれの天皇すめらみことも、)いにしえ聖賢せいけんの道を考えて、道がすたれてしまいそうな時にはしっかりと正され、今を省察しょうさつして、守るべき教えが絶えてしまうと感じられた時には必ず修正なされてきた。

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●言葉の意味
・「稽」(正規の読み)・・・
ケイ。とどこお(る)。とど(める)。かんが(える)。
・「稽」(正規の意味)・・・
とどこおる。とどめる。かんがえる。
・「稽」(漢字の語源)・・・
穀物の成長がいきつくところまでいって止まる。→ とどまる。→(転じて)→(動かずにじっとして)考える。
・「繩」(正規の読み)・・・
ジョウ。なわ。ただ(す)。
・「繩」(正規の意味)・・・
なわ。ただす。
・「繩」(漢字の語源)・・・
なわ。→ (転じて)→ 直線を引くための道具 →(「直線をきっちり引く」ことから意味が転じて)→法則。正す。
・「風」(正規の読み)・・・
フウ。フ。
かざ。かぜ。
すがた。
ならわし。
ふり。
・「風」(正規の意味)・・・
かぜ
すがた姿すがた。外見。様子。(意義素:外から見たものの様子)
ならわしならわし。仕来しきたり。風俗。風習。(意味素:古くから行われている物事)
ふりり。動作。所作。節回し。(例:和歌の歌いぶり
・「猷」(正規の読み)・・・
ユウ。はか(る)。はかりごと。みち。
・「猷」(正規の意味)・・・
計画。
道。道理。
・「猷」(漢字の成り立ち)・・・
「酒」と「犬」を神棚に献上して、神の御言みことを頂いたり、神前において計画を練って、神の導きに沿った計画を発案できるようにする。 → 「(神の導きに沿った)計画」・「(神の導きに沿った)道」
・「風猷」・・・
ならわし(神の御心みこころに沿った風習)とみち(神の御心みこころに沿った道)。
・「頽」(正規の読み)・・・
タイ。くずお(れる)。くず(れる)。
・「頽」(正規の意味)・・
崩れ落ちる。
衰える。
・「頽」(漢字の語源)・・・
「禾」(丸いツルツルとした粟)+「儿」(人(ひと))+「頁」(人の頭)→ 頭の禿げた人 →(意味が転じて)→ (禿げ具合が進行するにつれて)年老いていく →(意味が転じて)→ 衰頽すいたいする。衰える。
・「補」(正規の読み)・・・
ホ。おぎな(う)。
・「補」(正規の意味)・・・
補う。不足したものを埋め合わせる。

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《参考文献等》
・次田真幸(1977)『古事記』講談社学術文庫
・『中杉 弘のブログ』

(アクセス日:2017/1/2)
・古事記をそのまま読む

(アクセス日:2017/1/2)
・南さんちの「つれづれなる記」
(本居宣長大人著『古事記伝』を読んでみよう:第130回)

(アクセス日:2017/1/2)

 
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